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【図解】感覚派初心者ダイバー向けダイビングで中性浮力を取る方法

こんにちは。サイパンのマリンスポーツショップSAKURA MARINEのインストラクターAKARIです。

先日書いたこちらの記事。

いままで講習認定してきたダイバーさんもいろいろなタイプの方々がいましたので『感覚的に』説明した方が伝わりやすいかなという方に中性浮力でうまい具合に泳ぐ方法についてはこんな感じで説明しています。

吸ったら浮いて吐いたら沈むという話

ダイビングの最初に「息を吸ったら身体は浮いて、吐いたら身体は沈む」ということに関しては『フィンピポット』と呼ばれるフィンの先(つま先)だけをちょこんと水底につけて、呼吸だけで浮いたり沈んだりするスキルで感覚をつかんでいただくのですが・・・。

泳ぎだすとうまくいかない。

なぜかというと。

いつまでも足が動いているから。完全に無意識で。

気持ちはすごくよくわかります。特に泳ぎが得意な人ほど足がいつまでも動いている傾向があるかな。(スイマーあるあるで、いつまでも手が動いてるダイバーさんもいますね。スカーリングって言うんでしたっけ??)

今まで刷り込まれたものってのは、なかなか最初は上書きできなくて、一番初めにレギュレーター(呼吸するための器材)をくわえて「さぁ、水に顔をつけてみましょう!」というと8割くらいの方は思いっきり息を吸い込んでから顔をつけます。ダイビングは水中でも呼吸ができるっていうのに。

とにかく、フィンピポットのスキルで上手くいったのはフィンを水底につけていたからで、いざ泳ぎだして自由になったフィン先はとにかく動いている。

なので、最初はとにかくこういいます。

『フィンを止めてくださいね。』

ま、1回いったくらいじゃ止まるもんでもなく、ことあるごとにパタパタ・・。

『フィンを止めましょうね。』

パタ・・・。パタ・・・。

『足・・・縛りましょうか・・・?(ボソッ)』

浮力には時差があるということ。

やっと足を止められるようになってきたら、次の段階です。

中性浮力がなかなか難しい原因の一つは、浮力には時差があるということをつかむことが難しいというところ。

吸ったら身体が浮くことはわかっても、自分はいったいどのくらい吸ったらどのくらい後からどのくらいの勢いで浮くのかっていうのがつかめないとなかなか難しい。

そこで・・・感覚派ダイバーの方にはこんな感じで覚えていただきます。

浮上のために息を吸い始めるタイミング

ダイビングはバディ潜水といって認定ダイバーのお友達と潜りに行くことも可能なのですが、ほとんどの方はガイドさんと一緒に潜るかと思います。

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この写真はガイドから見た光景です。ビギナーダイバーさんは、とにかく一生懸命ガイドを見つめて泳いできてくれます。(かわいい♪)

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ダイバーさん目線でガイドをみるとこんな感じかな。

ガイドさん越しに先の地形が何となく見えると思います。

こんな感じで前を泳ぐガイドさんの先にサンゴの山があるとします。

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ガイドさんはスイスイ~~っとそのサンゴの山を越えていくと思いますが、ビギナーダイバーさんがこの山を越えるために息を吸い始めるタイミングは、実はここなんです。

では、横から見てみましょう。

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どこかで見たことある風景ですね。きっとガイドさんも「ここを頭突きすると大きくなれるキノコがでてくるんですよ~」とか案内してくれながら先をすすむでしょう。

海の中のものは基本触ってはいけない原則なので、頭突きしてキノコをゲットしたいという衝動と闘いながら、きっとあなたはガイドさんの後をついていきますね。

そのあと、ガイドさんはなんと階段状のブロックに沿ってスイ~~っと浮上していくではありませんか!

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はい。目の前のガイドさんが浮き始めたな~って思った瞬間、もしくはガイドさんの先の地形が少し浮上しないといけないような形だなと思った瞬間が吸い始めるタイミングなのです。

先ほども言いました通り、浮力には時差がありますので、浮き上がるべき地点に到達したときには、フィンを一切使うことなくいい感じの高さまで浮いていることでしょう。

逆もしかりです。

ガイドさんが下がって行ったなぁ~と思った瞬間に吐き始めれば、慌てることなく下がっていきたい地点でしっかり沈んでいく感覚となります。

そう。フィンって実はほとんど使わないんです。推進力がなくなったときに、ピヨ~ンとひとけり。あとはほぼ惰性で進みます。(流れのある時のフィンの使い方はまた別記事で!)

おわりに

足を無駄に動かすことなく止めることができるようになって、浮力調整のために息を吸ったり吐いたりするタイミングはおわかりいただけたでしょうか。

理系初心者ダイバーの皆様も感覚派初心者ダイバーの皆様も中性浮力で良い感じとのところを泳ぐ方法はいくら頭でわかったとしても、現場では予想と違った事態におちいる場合もあったりします。

『パニック状態で選んだ選択肢は、たいてい不正解』ってのが世の常でございまして、水中だっておんなじです。慌ててやったことは事態をより悪化させる「負のループ」。

その「負のループ」の対処法に関してはまた次のお話にしていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。




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