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第2話 サイパンからメディアとの付き合い方を考えてみた

いつも唐突にシリーズが始まりますね。お付き合いいただきありがとうございます。

前回の「世界で一番高い山シリーズ」が終わってしまって、勝手にロスに陥ってしょんぼりしていたのですが、またふとこの「メディアとの付き合いかたをかんがえてみた」を書きたくなった。

やっぱり、失恋には次の恋が一番の特効薬ですね。

新しく書きたいことが見つかれば、「世界で一番高い山シリーズ」との思い出はすっかり過去完了。

シリーズになるのは、ワタシがだらだらと書きたいことを頭の中でまとめる前に書き始めるので、勝手にシリーズ化するだけで、言ってみればこの冒頭の部分もきちんと推敲して書けば、だれかの目に触れることなく消えていく文章なわけです。

まぁ、いつものように書きたいことを書いていきます。

報道というメディア

え?という感想で終わってしまったワタシのメディアとの最初の交差点。

そこから次にワタシがメディアと交差することになったのは2018年でした。そう、2018年の10月のスーパー台風Yutuでサイパンが壊滅したとき。

実は、サイパンは2015年の8月にも1度スーパー台風で壊滅しているのですが、そのときは予想に反して急激に成長した台風だったのに対し、この台風Yutuは事前情報があったんですよ。

今回のは相当ヤバいらしいぞー。

だから、3年前の経験もあるし、できるだけの対策を施して迎え撃つことができた。

だからね。ヒマだったんです。

サイパンに台風が直撃するときは、ほぼ100%停電になるんですよ。被害が出て停電になるんじゃなくて、もう送電をやめちゃうみたい。

だからね。ヒマだったんです。

だけど、3年前の台風からこの台風までの間に小型発電機を購入していたし、照明などの最低限の電力確保ができていたので、子供たちと撮り貯めていた「ハリーポッターシリーズ」を最初から最後まで一気見しながら、ただただ台風が過ぎ去るのをじっと待っていた。

正確に言うと、使えなかったのは家のインターネットなので、携帯のネットは使えていた。だから、情報収集には困らなかったし、LINEやメッセンジャーで誰かとの連絡も事足りていました。

ただ、なんとなくヒマに任せて気まぐれにTwitterアカウントを作ってみたんですよ。そこで台風の様子とかを実況ツイートとかしてたら、

○○局の報道部です!取材させていただきたいのですがDM送らせてもらっていいですか?

あれから3年近くTwitterを使っていれば、このリプライは何かあるごとにその関係者とみられる人のツイートにつくことが定型になっているということがわかるのですが、当時デビューしたてのワタシは、

これはサイパンを代表してこの惨状を伝えねば!!

と若干の使命感めいたものすら湧き上がっていました。

取材方法は電話。

かかってきたのは、役職者と思われる男性でとても感じの良い方でした。

まずは、被害へのお見舞いの言葉を頂き、取材協力の感謝、そして直接現地へ行って取材ができないことへの謝罪。

つづいて、今回の取材の趣旨説明、使用予定番組や放送時間情報などを説明、最後に今後のこちらの安全を願っておりますという気遣い。

パーフェクト!満点でした。

とぎれとぎれの電波の会話の中でしたが、この方の誠意のようなものはキチンと伝わってきて、電話を切った後は爽快感すら残っていたのです。

改めて取材であとでかけてくるということだったので、ワタシはそれまでの間、台風の状況を時系列にまとめたり、まわりの状況の情報集などしたりしていました。

そして、この取材でワタシが伝えたいことは、

『台風で壊滅したけど、ワタシたちは無事なので、早めに遊びに来てください!』

ということにまとまりました。

この時はまだ2015年の台風の時と違って、今回の台風は南の方を通っていて、空港が破損しているということを知らなかったのです。

2015年の台風は空港が無事だったので、不意打ちで殴られたような事態でしたが、その後すぐに観光が再開したので(しばらく行けない場所もありましたが)ワタシたちの暮らしの復興は早かった。

だから、2018年のこの台風も過ぎ去ってしまえば、壊れたところを修復しながらすぐにお客さんが戻ってきてくれると思っていたので、風評被害でお客さんが来なくなるのが一番困ると思っていた。

だから、とにかくそこを伝えたかったです。

(実際は、空港が壊れてしまっていたので我々観光業の復興はかなり遅くなるのですが・・・。)

そして、肝心の取材の電話がかかってきました。ワタシはてっきり先ほどお電話してくれた方が取材してくれるのかと思っていましたが、電話の声は女性でした。

○○局の報道部の△△と申します。

と挨拶から始まって、取材が始まったのですが・・・。なんだか、思ってたのと違う・・・。

なんだろう、この違和感…この居心地の悪さ…。

あ、もしかしてこの方、取材原稿を読んでるんじゃない??


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