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言い訳は、あなたの心のSOS 2

マガジンをご購読くださっていた皆さま、ありがとうございました。

先月からお約束した2章の見直しの続きです。

これは2年前2020/11/17に出版した電子書籍です。
勇気をだしてなんとか本を出版しなくてはと、自力で発行しました。

それがきっかけで商業出版の本のチャンスも頂きました。人生がどんどん変わりました。今読み直すと考えが足りたい部分も多く、本の内容を修正したいと考えています。

書き直したい一番の理由ははストレスの本を書いた後に、世界はパンデミックの呑み込まれ「ストレス」に対する理解が深まりました。

さらに、私自身がプライベートで大きな変化があり、体験したことのなかった心が深く葛藤するストレスの中にいました。

新しい本を書く前に、以前の原稿を見直し、もう一度自分の思考を整理整頓していきます。

「言い訳は、あなたの心のSOS」であるという認識は今も同じです。
このマガジンが終了する12月まで、もう一度本を見直します。

『言い訳は、あなたの心のSOS』桜井妙


第二章 ストレスは逃げるは恥だが役に立つ
<ストレスは「逃げ恥」で緊急避難!>
<自分を守る言葉の盾が倍返しの剣に>
前書きと2章からは、先のマガジンの「言い訳はあなたの心のSOS 1」に載せてあります。

皮肉にもこの本を出した後、私は言い訳を次から次へと言わなければいけない環境に追い込まれました。私も自覚は説明しているつもりなのですが、結果的には相手には言い訳に映ってしまうことに苦しい思いをしました。人間関係をリセットしたり新しく構築するときには、相手を傷つけないように言葉が多くなりがちです。しかし、どんなに言葉を重ねても自分がストレスに晒されているときは、それは「言い訳」です。
以下は、2章の続きです。


<禁止の言葉がストレスに>
人が何に対して不安や恐怖を抱くのか、それは人それぞれ皆違います。ここで言い訳に
まつわる私の幼い頃の体験をお話しします。

小学校低学年の頃、大失敗をしました。学校から支給された国語の教科書を失くしたの
です。いくら探しても見つかりませんでした。小学校では国語の授業は、毎日ありました。
教科書がないと困りますが、隣の友達が見せてくれました。次の日もその又次の日も。

毎日教科書を忘れていることに気づいた先生は、私にこう言いました。
「桜井さん、忘れ物を今取りに行きなさい。家は学校の目の前だから、行ってもいいですよ」。

先生の言葉どおり家に帰りました。

私の家は学校から徒歩1分の場所にありました。学校の目の前
です。取りに帰っても教科書はありません。忘れたのではなく、失くしたからです。
当時の私の性格は、内気でした。
正直に「失くしちゃいました。ごめんなさい」とは言えませんでした。

 仕方なく、とぼとぼと自宅に戻りました。家には誰もいません。母は隣接する保育園で
働いていました。時間はどんどん過ぎました。どうしたら良いのか分からず、不安と恐怖で心臓がドキドキしました。先生やお母さんの怒る顔が、頭に浮かびました。「なぜ失くしたの?」「きちんと探したの?」「なんで黙っていたの?」矢継ぎ早に質問する光景が
頭をよぎりました。自分の頭の中の想像にストレスを感じ、怖くて耐えられなくなりまし
た。そして「逃げよう!」と決心。押し入れの襖を開け、中の布団のすき間にもぐりこん
で隠れました。

ストレスから逃げることを選んだわけです。子どもの浅智慧です。暗い押し入れの中で重い布団に挟まれると、不安と恐怖しか感じませんでした。ネガティブな思考は「悪い子だ。このまま死んだほうがいい!」そんなバカな考えまで頭の中で創造しました。

怖くて悲しくて、しくしく泣きました。
突然襖がガラリと開きました。
そこには青ざめた母が立っていました。
「あー、良かった。ここにいたのね」。
その声を聴いた途端。押し入れから飛び出し、母の胸の中でオイ
オイ泣きました。

時間がたっても戻らない私を心配した先生が母の職場に電話し、母が驚
いて探したのです。母と一緒に学校に戻り先生に謝りました。身をすくめて先生に怒られる覚悟をしました。ところが先生は叱ることはせず、私の頭をなでて、優しく「大丈夫だよ」って言いました。
 
なぜ、私がそんなことをしたのか。後にNLP(神経言語プログラミング)やアンガーマネジメントを学び理解できました。幼い頃から他人の怒りに対して大きな恐怖感を抱いていました。喧嘩も暴力も大嫌い。怒る人とは今でも接したくありません。

 人は何かを体験したとき感情とその出来事を強く結びつけ、脳の中にプログラムを作るとNLPで学びました。他の方のエピソードで説明します。元プロ野球選手の清原和博さんや歌手の和田アキ子さんは犬が苦手なことで有名です。犬への恐怖感・不安感を変えることは難しく、小さなチワワも怖いとテレビで言っていました。チワワの方が清原選手や和田さんをみると緊張してしまうと思いますが、一旦「恐怖感」「不安感」を抱いたお二人
にはチワワの気持ちになることはもう出来ないと思います。

犬が怖くなった原因が明確ならば、その記憶ができたときにさかのぼり、認知と感情の組み合わせを変えることは可能です。認知行動療法とは、認知と自動思考、自動反応の感情の組み合わせを変えることで行動を変えるようになります。NLPは認知行動療法の理論を使い、トラウマなどを乗り越えることを可能にした「実践心理学プログラム」です。
最初にそういう認知を作ったときの記憶が明確ならば、NLPや他の認知行動療法は比較的スムーズにできるかもしれません。
 怒っている人への強い恐怖感と不安感を私は持っています。幼いとき何かのきっかけで「怒り」に対する強い恐怖や不安を感じるプログラムが脳に中にあるのかもしれません。

「言い訳は見苦しい」という言葉は、禁止令です。禁止を破ったときに人は怒ります。
本を失くしたら怒られる。でもその理由を話すと「言い訳だ!」ともっと怒られる。そんな恐怖や不安が作ったストレスが、私の逃避劇の原因です。今考えるとバカみたいな話ですが、幼い私には大きなストレスでした。

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