「死の恐怖の克服」漢方診療日記103回

数日前、吉野彰さんがノーベル化学賞を取られた。化学分野なら新しい発見を発表し、他人に分かってもらうことも可能であるが、文字化出来ない人生の確信を人に伝えることは難しい。
 前回(102回)もお伝えしたが、鎌倉の円覚寺管長、横田南嶺老師と、長野県茅野市の諏訪中央病院で「怖くない死を迎えるために」という題で、講演と対談を行った。
 死の話題は、病院では一般的にタブー視されており、亡くなった患者さんの遺体は、人目に触れないように院外に出される。「他の患者さんが不安に思わないように」という理由だと研修医の頃、看護婦(当時は)さんから教えてもらった。

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