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45歳からのキャリア構築術〜新たな可能性を切り拓く〜

45歳を超える頃、働き方や生き方全般、これからどうしていこうかと、多くの人が不安や疑問を抱えていることでしょう。しかし、年齢が上がったからといって、新たな可能性を追求することは決して遅すぎるというわけではありません。本記事では、45歳からのキャリア構築において参考となる方法や考え方についてご紹介します。

自己分析と目標設定


まずは自己分析を行い、キャリアにおける自身の強みや興味、価値観を再確認しましょう。今どきの学生は就活の時期になると自己分析を当たり前のように行いますが、45歳以上の層が経験してきた就活では、自己分析など馴染みのないものでしょう。しかし経験を重ねてきたからこそ、自己分析をすることによって改めて自分の価値に気づき、自分にとって本当に重要なキャリアの目標が発見できるようになります。
45歳以上の自己分析には、人生の経験や成果、価値観の変化など、様々な要素が関与します。以下に、自己分析を行う上で考慮すべきポイントをいくつか挙げてみます。


●経験と成果

長年の経験を積み重ねており、大なり小なり、何かしらの成果もあるはずです。自分がどのような経験を積んできたのか、どのような成果を上げたのかを振り返りましょう。職場での実績やプロジェクトの成功はもちろんですが、日々の困難を乗り越えた経験など、大それたことでなくても良いのです。その経験と成果を、自己の強みに繋げてゆきます。

●強みとスキルの確認

自分の強みやスキルを把握したら、客観的に評価してゆきます。自分が得意とする分野や経験豊富な領域、特別な能力などを洗い出しましょう。自分では当たり前と思うことでも他人にとっては特別、ということはよくあります。自分を過大評価するくらいがちょうど良いので、とにかく言語化してノートに書いてみましょう。この作業を進めてゆくことによって、今後のキャリア選択への展望を持つことができます。

●価値観の再評価

年齢が上がったり環境が変わるにつれて、価値観は変化していきます。自分が何を重要視し、何に満足しているのかを見つめ直しましょう。家族や健康、キャリア、自己成長など、自分にとって本当に大切な価値観は何かを考えます。これによって、今後の人生の方向性を見つける手がかりとなります。

●目標の再設定

次は目標設定です。これまでのキャリアや人生の経験から棚卸しした強みや特別なスキル、価値観を踏まえながら、自分が本当に追求したいことや成し遂げたいことを考えましょう。これまでやりたかったけどなかなか踏み出せなかったことや、何かの記事で目にした、第二の人生のスタートを切った人の話などを参考に、将来の展望を明確にすることで、自己成長や生きがいを感じることができるでしょう。

自己分析が深まり目標の再設定ができたら、目標を達成するための具体的な計画を立て、必要なステップやタスクを洗い出し、整理します。

リスキリング


設定したキャリア目標に必要なスキルとのギャップがある場合は、そのスキルを習得するための計画を立てます。現在の自分に何を加えたら目標が達成できるかを検討します。そのために効果的なのがリスキリングです。
リスキリングとは、「技術革新やビジネスモデルの変化に対応するため、新しい知識やスキルを学ぶこと」です。技術や業界の変化は日々進行しているため、既存のスキルや知識をアップデートし、新しいものを獲得する必要があります。スキルを習得したり、トレーニングや研修に積極的に参加したりすることで、自己成長を促進し、市場価値を高めることができます。つまり、将来のキャリアや雇用の機会を広げることができるのです。
45歳以上の方がリスキリングを行うための機会をご紹介します。

●教育訓練機関

教育訓練機関には、大学、短期大学、専門学校、職業訓練学校、コミュニティカレッジ、職業訓練センターなどがあります。様々な分野や職業に特化したカリキュラムがあり、必要な知識やスキルを習得できます。また、講師や同じ目的を持つ仲間との出会いにより、新しい視点が生まれたり、キャリアの可能性が広がったりすることもあります。
中には公的な資金補助が受けられるケースもありますので、自分が当てはまるかどうか確認してみましょう。

●自己学習

書籍やオンライン記事、YouTubeやポッドキャストなどを活用して、自己学習を行い必要なスキルアップを図ることもできます。自分の興味や目標に合わせたトピックについて読書や情報収集を行い、新しい知識やトレンドを学びます。

●社内の教育・研修プログラム

従業員のスキル向上や専門知識の獲得を促進するために企業からのプログラムの提供がある場合には、積極的に参加しましょう。技術向上、女性活躍、リーダーシップ、マネジメントなど、階層によって様々なプログラムがあります。


リスキリングのためには業界や専門分野の最新動向を知ることが大切です。学びの前段階として、プロフェッショナルなネットワーキングイベントやセミナーに参加し、専門家や業界のリーダーと繋がったり、ビジネスやキャリアの発展を目指す人々と出会ったりして、関係を構築し、情報を相互共有します。キャリアにおける機会を増やし、ビジネス上で発展して促進するために重要です。

また、メンターやコーチを活用することもおすすめします。経験豊富な専門家からアドバイスや指導を受けることで、効果的な学習方法やキャリア戦略を学ぶことができます。


45歳からのキャリアの可能性


自己分析からの目標設定、そして自身の知識やスキルのアップデートを図るとともに、これからどのようなキャリア選択をしていくのかを検討します。
以下に、いくつかの選択肢を挙げます。

●社内異動

企業によっては、異動を促進するための内部求人制度や異動プロセスが存在する場合があります。企業のポータルサイトや人事部門とコンタクトを取り、異動に関する情報を調査しましょう。その際、異動を望む理由や自身の目標を上司と共有し、意向を理解してもらえばサポートを受けることも可能かもしれません。異動先への貢献度や組織へのメリットを示すことで、異動の可否を判断する上司や関係者に説得力を持たせることができます。

●転職

ひと昔前は、「30歳転職限界説」などありましたが、現在は人手不足もあり40〜60歳位のミドルシニア層の社会的価値が高まっており、転職市場は活発です。これを好機と捉え、転職を視野に入れたキャリアチェンジもおすすめです。例えば営業の経験を活かしてメーカーからITへ、または勝手を知る同じ業界で事務から営業へ、など、過去の経験やスキルを活かせる職場を探し、新たなキャリアパスを探求することができます。
また学び直しによって、全くの新しいことにチャレンジすることも可能です。その分野での経験値は浅くても、これまで積み重ねたビジネス感覚は、若手ビジネスパーソンにはない魅力があるのです。そのためには自己分析で発見した自身の強みをアピールするためのプレゼンテーション能力も重要となってきます。

●フリーランスや個人事業主

自分の経験や専門知識を活かして、フリーランスや個人事業主として働くことも選択肢です。自分のスケジュールを調整でき、自分のスキルセットに基づいた仕事を見つけることができます。
はじめは副業として活動し、やりがいや将来性を検証してみることもおすすめです。また、仕事の種類はひとつである必要もないでしょう。

●独立起業

自分自身のビジネスを始めることも検討してみてください。独立起業はリスクが伴いますが、自分のアイデアを形にし、新しい商品やサービスを提供することで、社会に貢献し、自己表現の場を得ることができます。
ただし、独立起業にはリスクや困難も伴います。成功するためには時間もかかりますし、失敗や挫折も経験するかもしれません。それでも、自分自身のビジョンを追い求めるやりがいと喜びが得られます。

●ボランティア

自分のスキルや経験を社会貢献に活かすためにボランティア活動に参加することも考えてみてください。非営利団体や地域コミュニティでの活動は、新たなつながりを築き、新しい可能性を見つけるきっかけとなるかもしれません。能動的な関わりによる貢献が他人や自身の喜びにつながり、人生の充実感を得られるでしょう。

45歳からのキャリア構築において大切なこと


45歳からのキャリアの変更は挑戦的なものかもしれません。環境を変化させるということはストレスのかかることです。一方で、これからは誰もが主体的に人生を創っていく時代でもあります。そのために、新しいキャリアを構築していく時に心がけたいことを以下に挙げておきます。

●柔軟性と適応力を持つ

時代の変化や市場の需要に合わせて、柔軟に対応することが求められます。新しい技術やトレンド、また人間関係にもオープンマインドで取り組むことで、仕事の質と効率を向上させることができます。

●経験とネットワークを活かす

これまでの豊富な経験や広がった人脈を活かしてゆくことが大切です。自身の専門知識やリーダーシップ能力を活かせるポジションを探したり、自分の経験を活かせる分野に挑戦したりすることを考えてみましょう。

●仕事とプライベートの比重を考慮する

やりたいこと、大切なこと、責任があることなど、自分にとって本当に重要なものを見極めましょう。時間とエネルギーを費やすべき優先事項を明確にすることで、バランスを保つことができます。そのためにも、仕事でのスキルアップを図り、効率を考えることも大切です。


いかがでしたか。新しいキャリアへの転機やチャンスは、リスクを伴うことがあります。しかし、45歳からのキャリア構築を成功させるには、新しい挑戦を受け入れる覚悟が必要です。自信を持ち、新たな道に進む決断力を持つことが、今後のキャリアの可能性を切り拓いてゆけるのです。様々な選択肢が増えてきた今の時代、自身の持つ力を最大限に発揮できる環境は自身で創るもの。自ら創造し、豊かな人生を送りたいものですね。

今回は方法や考え方についてお伝えしてきました。想定されるリスクとその対策についてもまた別の記事にてお伝えしてゆきます。

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