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ガーデナー便り(5月号)

植栽コラム

皆さん、こんにちは。
佐倉ばら会「ガーデナー便り(5月号)」をお届けします。


5月は「皐月」「菖蒲月」「早苗月」などの異名があります。

木々が成長をはじめ、新緑の美しい季節を迎えます。5月2日は八十八夜に当たります。いよいよバラの開花本番を迎えます。ここ数年、少しずつバラの開花する時期が早くなっています。

バラにとって一番美しく咲き誇り、ガーデナーにとっても、寒い季節に剪定作業、つるバラの誘引作業などの成果が表れる時でもあり、蕾が膨らみ、色づき始めた時は、嬉しく、朝庭に出ることが楽しみになります。


花柄摘みと混みすぎた枝の剪定


開花が進むと、咲き終わった花が出てきます。そんな時期の作業として、大事なのは、花柄摘み(花柄切りともいいます)と同時に、混みすぎた枝の剪定です。特に、四季咲き性の場合、咲いた花が散り始めたら順次花柄を切ります。これは、次の花を咲かせるために行う作業です。

具体的には、一枝に一輪咲くタイプは、その枝の中ほどの外側にある5枚葉のすぐ上あたりで切ります。この時、枝が横に広がるタイプのバラは、次に伸びる方向を考慮しながら、内側の5枚葉の上で切る場合もあります。

次に、一枝に沢山咲くタイプ(フロリバンダ系)のバラは、最初にその房の真ん中から咲き始め、次に周りが咲くようになります。この場合は、咲き終わったものから花首だけ切るか、その房が咲き終わってから切ります。全部が咲き終わったら、花枝の上部3分の1を目安に切ります。一季咲きで秋にローズヒップを楽しむ場合は、そのまま残します。この作業により、約1ヶ月後に次の花が咲くようになります。


バラの病気「黒星病(黒点病)」と害虫


この頃になると、バラの病気で一番厄介な黒星病(黒点病ともいう)が目立つようになります。又、虫害ではチュウレンジハバチを始め、カミキリムシによる被害が出始めます。この対策として、殺菌剤や殺虫剤の散布をします。

希釈倍率は説明書をよく確認して散布するようにします。農薬を使用するのは避けたいという場合は、なるべくよく観察をして、捕殺するか、日当たりや風通しを良くするよう剪定で枝を調整する工夫も大事です。


これまでの手入れにより、本格的に美しく咲き始めたバラを愛でつつ、これから咲き始めようとしているつぼみも守りつつ、花の開花を、ぜひ、楽しんでください。


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