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慶應義塾大学文学部2018年の「小論文」は、とても秀逸な出題でした。直前の2017年末に流行語大賞をとった忖度をテーマにしつつ、それに一言もふれずに仕上げているからです。隠れキャラをしのばせた努力にもかかわらず、出題に忖度を見出した人は少ないようですが… この学部の小論文の設問は、以下のとおり実にあっさりしています。 設問Ⅰ この文章を300字以上360字以内で要約しなさい。 設問Ⅱ 「自由」について、この文章をふまえて、あなたの考えを320字以上400字以内で述べな
新型コロナウイルス感染症が社会・世界に拡大していく…その中で私たちが受け止めるべきは、ゼロリスクは「はかない夢」であって現実ではないということです。それは、リスクに絶望して、なすがままに任せることではありません。しっかりとリスクを向き合い、リスクに対する個人と社会の「耐性」を身につけることが大切なのです。ただ、「耐性」には大きな個人差(大きい/小さい、強い/弱いetc.)があります。そこで、多様な個人と個人がつながり、リスクを分かち合う社会的な努力こそが未来への「希望」を生