カナダで精密検査をしようとしたらスタンプラリーみたいだった話。
全然緊急事態ではないんですが、ちょっと体調で気になっていたことがあったので主治医（Family Doctor）に相談したところ、精密検査をしてもらえることになりました。
以前妊娠・出産のお話を書いた時にカナダの医療システムについてお話ししましたが、カナダの医療システムは日本と随分違います。今回は実際に精密検査をしてもらう時にどういう流れになったか、ご紹介したいと思います。前回の医療システムについてのお話を振り返りたい方はこちらからどうぞ：
ちなみに今回は「緊急ではない」ということと、「今の主治医の先生が割と簡単に精密検査をさせてくれる」というところもポイントになります。先生がこれは緊急事態だ！と判断するともっとトントン拍子に検査してもらえますし、あとは先生によっては割と長めに様子をみましょうか、と片づけてしまうこともあります（私の以前の主治医の先生は後者でした）。
カナダでの基本。まずは主治医（Family Doctor）
前回お話したように、気になることがあればまずはファミリー・ドクター（主治医）の先生のところへ行きます。Walk-in Clinic（ウォークイン・クリニック）という予約なしの飛び込みで診てもらえるところもありますが、風邪などではなくて今回のような「しばらく気になってるな～」というような症状は主治医の先生の予約をとって診てもらいます。日本だと、耳なら耳鼻科といった専門家に直接行きますが、カナダではまず主治医の先生です。
今回は電話したら「明日の２時に空きがあるけどどう？」と聞かれたので割とすぐ診てもらうことができました。在宅ワーク＆フレックスで働いていて助かりました。
主治医の先生のところでは、主に症状を話して終わります。一応血圧をとって、心音を聞くことはしてもらいましたが、１０分ほどの滞在中の８０％は会話です。会話の内容から今回は１）血液検査、２）レントゲン、３）心臓のエコー、の３つをすることになりました。
検査の内容が決まると、主治医の先生のところではRequisition（レクイジション）と呼ばれる紙を印刷されます。今回は血液検査用に１枚と他の２つの検査用にもう１枚。あとはとりあえず今出ている症状を軽くするためのお薬用の１枚。全部で３枚のRequisitionをもらいました。この紙をもらったら主治医の先生のところはおしまい。
スタンプラリー①：血液検査
Rquisitionの紙を持って、今度は血液検査ができる施設へ行きます。私の主治医のところにこの設備はないので、私は翌日出かけました（主治医のところの別フロアに設備があるところもあります）。一般的な血液検査施設がLifeLab（ライフ・ラブ）というところで、市内にあちこちあります。
どうやらトロントのある我がオンタリオ州、バンクーバーのあるブリティッシュ・コロンビア州と、カナダの真ん中サスカチュワン州の３州で展開している施設なようですね。ここでは主に血液検査と尿検査などができます。
LifeLabの受付に主治医からもらった紙を持っていき、待つこと約３０分。無事に血液検査をしてもらえました。パーテーションで仕切られた「部屋」へ呼ばれると、ただ血を採ってもらっておしまい。予防接種会場みたいな感じです。血液検査は国民健康保険でカバーされていることもあって、支払いすらなく帰ります。
スタンプラリー②：薬
薬剤屋さんも主治医のところにはないので、こちらも近所のドラッグストア内の薬剤師さんに例の紙を渡して用意してもらいます。処方箋は国民健康保険ではカバーされていないので、こちらは職場の福利厚生の一部の保険を使います。＄１２０くらいの薬（約１万円）の支払いが＄１６程度（約1,300円）で済みました。保険さまさまです。
スタンプラリー③：レントゲンとエコー
こちらは２つの検査を隣接する施設で同日にやってもらえるということで、まずは予約の電話を入れます。「1か月先しか空いてないわよ！」と開口一番言われてしまいましたが、きっとそうだろうな、と覚悟はしていました。こういう検査で数週間から数か月待たされるのはむしろ普通です。
無事に今月末の予約が取れました。
あとは当日、また例の紙を持っていってレントゲンとエコーをしてもらったら、さらに後日主治医の先生のところへ戻って結果を聞く、というのがこの後の流れです。何か深刻な症状なら先生の方から「すぐに来るように」という連絡があるはずなので、便りがないのはいいサインということで（文字通り元気な証拠）のんびりどっしり構えます。
こんなスタンプラリーな状況にもすっかり慣れっこになってしまいましたが、今回は特に検査の種類が多くいつもよりもスタンプラリー感が増しました。最初に主治医の先生に診てもらってから戻って検査結果の話を聞くまで約２か月。カナダに滞在中に健康で気になることがある時は、早めに先生に診てもらった方がいいですね。
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