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夏でも関係ない

【櫻の魔法 〜図書館の記憶〜「幸阪茉里乃」】
「なぁ....まりのちゃん暑いって」

夏でも関係なく引っ付いてくる。

「○○が温度下げるから寒いもん」
「まりのがくっつくからやん」
「離れたら見えんやん」
「どうでもいいやろ僕のゲームなんて」
「スイカまで行くんか気になるもん」
「ほなモニターに映したるからそれで見いや」
「嫌よこっから動かんといて」
「なんでぇ.....」
「今、すごい落ち着く位置見つけたのに動いて見つからんかったらどうすんの」
「なんや落ち着く位置って」
「あるやんなんかそういうの」
「そうなん?知らんけど」
「あ、次桃やこれで行くんちゃう?」
「ほんまや.....」
「待ってこっちの方が一気に行くんちゃう?」
「どこ?」
「ここ」
「痛っ」「痛っ」
「.....もう....頭硬い!」
「まりのちゃんが急にこっちに頭やるからやん」
「痛い謝って」
「はいごめんなさい」
「いいえこっちもごめんなさい」
「ここでいいの?」
「うん。じゃない?」
「.....あ!行った!」
「やったー」
「やったー.....暑い!!!!」
「うわっ」
「暑い!!くっつくな!!」
「.....落とさんでもいいやん笑」
「1人で寝ろ!!」
「寂しいこと言わんでや」
「.....そうやなごめん僕も寂しい」
「そうやろ?ばーかばーか」
「分かったほな温度下げるわ。そしたら暑くなくなるし、まりのちゃんもくっつけるやろ?」
「そうしよ」
「暖かい格好してき」
「は〜い」

翌朝

「......ま、まりのちゃん」
「......なに」
「......生きてる?」
「......ギリギリ」

切るの忘れて真夏に凍えかけた。

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