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初心忘るべからず

これを読んでいる方の中には、様々な年代の方がいらっしゃると思う。私は40代。なんだか疲れがとれなくて、身体も心も、ちゃんとメンテナンスしないとまずいなあ、と感じる場面が増えてきた。

例えば、横断歩道の信号が点滅したとき。
以前だったら走って渡ったけど、今は走らない。(走ろうとまず思わない)

例えば、新しい仕事を任されたとき。
20代の頃だったら、関連資料を調べて、自腹で買って家でも勉強していた。不器用だったけど、不器用なりに努力しようというモチベーションだけはあった。でも今は、家に帰ってまで仕事をしようなんてとても思えない。就業時間になんとかしよう、と思う。


これは、単に年齢だけの問題なんだろうか?

確かに、今とそのときとでは状況は違う。40代の私は、子どももいるし、家事もてんこもり。だから私は帰ったら座らない。座ったら終わりだから。
帰った勢いでそのままご飯を作り、子どもに食べさせて、宿題をみて、お風呂に入りなさいと子どもに言う(なかなか入らない)。ソファに座ったらもう立ち上がりたくなくなる。あまりにも疲れているときはスーツのまま寝落ち、ってこともある。

忙しいのだ。自分のことを考えるヒマもなく。


若者の真摯な仕事の仕方を目にして

先日、近所のスーパーで新入りの若い男性の店員さんを見かけた。
年齢は20代後半くらいだろうか、物腰の柔らかな印象の青年で、レジの列に並んでいた私に、2番目にお待ちのお客様こちらどうぞ、と笑顔で声をかけてくれた。

レジの時に言われることってだいたい決まってる。
〇〇が1点、お会計〇〇円、〇番のレジでお願いいたします、とか。
彼も特別なことを言うわけじゃない。でも、ただ言ってるのではなく、「お客様に伝えてる」という丁寧な感じを受けた。
それは、彼の商品の置き方、言うときの表情など、アピールされているのではない、にじみ出ているもので、してあげてますよ!という圧もまったくなかった。
私のあとにきたおじさんがレジの近くで何か探しているときは、「お客様、何かお探しですか?」と笑顔で声をかけていた。
ああ、この青年は、いつもこういう態度で仕事しているのだろうな、と思いながらスーパーをあとにした。

感心だな、と思ったそのあとに始まった一人反省会

帰り道。

感心な若者がいるんだなあ。と思うと同時に、
自分も若いときはいちいち一生懸命していたんだよなあ。
あれ、いつから自分は、仕事に対するあの真摯な態度を失ったんだっけ?
・・・
帰り道でふと襲ってくる罪悪感。
鬼滅の刃の、鬼になって人を食うにつれて人間だった時の記憶をなくしていく手鬼のシーンを回想。

(鬼)でも、もう独身じゃないし、20代じゃないし、あのときの自分とは今は状況も違うし!
(人間)おまえはただ慣れてきただけだ!疲れた疲れたと現状に甘んじ、楽することばかり考えていい加減になってきただけだろう!

40代の脳内では突如一人反省会が始まったのだった。


初心忘るべからず。忘れないためにこの気持ちをNoteに記録しておこう。



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