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違いがわかるナントカ

 ショパンの「幻想即興曲」をレッスンしてもらっているけれど、この曲を最初に認識したのは、ネスカフェのCM(ネスカフェゴールドブレンド赤ラベル)だった。ピアニストの中村紘子さんが「ドヤ!」というスピードで演奏してらっしゃった。

 その話をしたら、先生の頭の上に「?」がポポポンと5個くらい浮かんだ。そりゃあ、30近くも歳が違うのだから、分からないのも無理はないか。ダバダーバーの「違いがわかる男」シリーズもご存知かどうか…。

 この幻想即興曲、右手と左手が微妙にずれる。簡単に言うと、左手が三つ打つ間に右手は四つ打つ、そんな感じ。私は右手は右手、左手は左手で理解してふたつのスピーカーから同時に流すようなイメージなのであまり苦労はないが(苦労する部分は他にある!)、初っ端で拒否反応を起こす人は多いそうだ。

 正確には1小節に16音と、1小節に12音を合わせる。これを12センチの物差しに例えてセンチメートルで解説している方も見たが、数字に弱い私はその方が拒否反応が出た。

 ともかく、音数は違うが、右手も左手もスタートは一緒だし、真ん中でも一度一緒になる。同じ1小節に収まる限りずれているわけではない。これは人間関係も同じかもしれない、微妙にずれているようでずれていない関係が絶妙なハーモニーを作るのだ。(とかなんとか上手くまとめようとしている)