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飛ぶ夢をしばらくぶりに見た

山田太一の小説に「飛ぶ夢をしばらく見ない」というのがある。読んではいないのだが、タイトルは気になっていた。私は以前、飛ぶ夢をよく見た。

余談だが、夫は「落ちる夢」をよく見る人だったらしい。
それが、私と結婚して以来「落ちなくなった」そうである。まあ、日々の楽観教育の賜物かどうかは知らないが…。

私はといえば、落ちる夢は一度も見たことがない。飛ぶ一方である。

そんな夢をしばらくぶりに見た。しばらくぶりなので、最初は上手く飛べなかった。家具から家具、ビルからビル、くらいが精一杯で、空に飛び立てない。

でも、私は飛べるんだ!

必死で手を羽のように羽ばたくと、ある一瞬からフワッと舞い上がった。

I can fly!

そのあとは風に乗ってすーい。
どこまでもどこまでも飛べる。そのままどこへでもいけそうだ。

…というところでいつも目が覚める。未だかつて何処にも辿り着いたことはない。