見出し画像

Nervousな流れ弾ー田村保乃生誕祭



櫻坂46のメンバーは、最近個性が本当に際立ってきた。もちろんそれは、彼女たちの努力の賜物でもあるのだが、周囲の人たちの愛情があって初めて為せる業だとも思える。彼女たちのことをしっかりと見てきてくれた人たちがいてこその今である。

アイドルという一つのステレオタイプがあって、そこから外れた形で存在していたのが欅坂46で、そこに二期生として加わる。
彼女が放つ雰囲気はとても素晴らしいものがあったのだけれど、その柔らかさを武器としたとして、パフォーマンスでは別の側面を要求される。これをどう乗り越えるかが彼女の課題なのかな…と思ったことはあった。欅坂の強い曲を、彼女がどう魅せるのか。実は密かに注目していたポイントでもあった。

その殻を破ったとも言えるのが、3年前の欅坂東京ドーム。

誰もが驚愕をもって迎えた「不協和音」の大復活。
「僕は嫌だ!」を任されたのが、田村保乃だった。

長くグループを見てくると、メンバーのターニングポイントになった瞬間だとはっきりわかる場面に何度か出くわすことがある。土生瑞穂のモッツァレラチーズゲームなどはその代表だけど、田村保乃の場合はおそらくこの「僕は嫌だ!」だったのではないだろうか。もちろん一つではないかもしれないけれど。


そして、もう一つ。
おそらくメンバーの誰にとってのターニングポイントでもあったであろう、改名。
1stシングルのフォーメーションにも、彼女はいた。

二期生は全般的に、櫻坂に改名した後の成長は凄まじかった。というより、もしかしたら前面に出されることで培われる責任感や、見られ方や、バラエティでの目立ち方など、自然と身につけていった結果かもしれない。

そして彼女の場合、それが爆発したのがセンター曲である「流れ弾」であった、ということは異論の少ないところではないだろうか。

欅坂のメンバーとして、必死でその血の色を表現しようとしていた日々があって、でも自分の本来のキャラである部分も忘れることなく、その両方を櫻坂の中で磨いてきたことが、あの激しい曲の中でも聴く人観る人の心の奥底にその存在感を植え付ける原動力となったのだ。
彼女自身が欅坂のファンであり、今まで受けたことのない衝撃を受けたと語ったそのグループに入り、自分の表現の幅を広げた結果が「流れ弾」であり、あるいは「美しきNervous」なのではないだろうか。

欅坂時代の彼女にはなかった狂気の表現が、櫻坂になって花開くと誰が予想しただろう。
でもそれはたぶん、東京ドームのあの大舞台で、自分を解き放つことでそこに現れた「僕は嫌だ!」があったからこそなのではないかと考えることもある。



次は、櫻坂46としての、東京ドーム。

一期生に連れてきてもらった、と二期生が表現した欅坂の東京ドームではあった。でも今は違う。自分たちの力で、この2年間で培ったことの集大成が櫻坂としてのドームなのだ。あのときとは意味合いが全く違う。



田村保乃は、何を、魅せる。


そこで表現されることが、ここまで引っ張ってくれたキャプテンへの餞であると同時に、この後入る3期生に対して見せる覚悟の部分でもあるのだ。




田村保乃さん。
誕生日おめでとう。

本当の意味で、欅坂と櫻坂のハイブリットはあなたではないかと
思うことがあります。

あなたがこの後何を魅せてくれるのか、ずっと注目しています。




noteの中でも、櫻坂46・日向坂46に特化した内容ですので、特に二つのグループの推し活を経て、皆様に文章で還元できるよう努めてまいります! よろしければサポートをお願い致します。