答えは、あなたの中にある
ここのところ、マガジン「学びのシェア」で記事を書いてきた。
私は、「平本式」というアドラー心理学をベースにしたコーチングスキルを学んできた。
私が「平本式」を受講した理由は、他の不登校の子を持つお母さんから相談を受ける機会があったのだが、どう答えていいかわからなかった経験があったからだ。自信を持って相談を受けるために、勉強しようと考えた。
初めて講座を受講したとき、「どんな勉強をしたらカウンセリングやコーチングが上手になりますか」と質問した。
講師の平本あきお先生は、こう答えた。
「勉強しないでくださーい。」
つまり、本を読んだり座学で勉強するのでなく、日々の会話でカウンセリングやコーチングを磨くことができるというのだ。
それをもっと知りたいと思い、3か月の講座を受講した。
そこで学んだのは、小手先の技術ではなかった。まさしく、会話を磨くことだった。
例えば、「基本質問」。
相手が心を開いて話してもらえるように、そして事柄を具体的にするために質問をする。
例えば、相手が「今日はこんな嫌なことがあって…」と話し始めたとする。
ふつうなら「ふーん、そうなんだ」で終わってしまうけれど、
「そう、もっと詳しく教えてくれる?」
「具体的には?」
「例えば?」
などと詳しく訊いていく。
これが深掘り。
さらに他のことを尋ねる、つまり横掘りするならば
「他には?」
と尋ねてみる。
こうして相手の関心に理解を深めるのだ。
(この会話を取り入れるだけだと「深く入ってくる人」だと警戒される可能性がある。相手の心の状態に合わせたステイトで訊くことが大切。)
こうして深く、臨場感をもって話を訊いていくと、ポロっと解決策が出てくることがある。
それは、こちらが言うのでなく、話し手から出てくるのだ。
その瞬間は、光が射すような、覆われた布が取れたような思いがする。
その答えは、たいていお互いに想像もしなかったもので、でも話し手には納得感があるのだ。
「話しを聞いてくれて、ありがとう」と感謝されることもあるが、こちらは特別なことは何もしていない。
ただただ、話を引き出しただけなのだ。
あぁ、つくづくと、答えはその人の中にあるのだと実感する。
それは、私のプロフィールに掲げている言葉
「答えは子どもの中にある」
にも通じる。
どんな課題でも、その人の中にきっと答えがあるのだ。
自分の課題ならば、答えは自分の中にあるということ。
なんて明るく希望に満ちているのだろう。
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