#33 どうでもいい報告を募ってみた話

Instagramのストーリーで、こんな質問を投げかけてみた。

「みんなのめっちゃどうでもいい報告聞きたい気分」

ストーリー機能には色んな機能がある。そのうちの一つ、「質問BOX」を使ってみた。フォロワーの誰かが私のストーリーを見て、気が向いたら質問に答える、という仕組み。だれが回答したかは質問を投げかけた私しか知らない。頂いた回答にさらにリプライするような形でストーリーをアップすると、フォロワーは私と「誰か」のやり取りを見ることができる。はい、説明が長くなりました。

その日の私はしょーもないことに心を悩まされていた。前回のnoteでも書いたように、しょーもないネガティブなことにウジウジするのは人間らしい情動だけれど、しょーもなさに救われることもある。そういう教訓を背景に、みんなのどうでもいい報告が聞きたくなった。

反応が少なかったら悲しいな、なんて思いとは裏腹に、結構な数の返答があった。一部を抜粋しここに成仏させておきます。

「彼氏と半年経った♡」
「彼氏と年内に同棲するフラグ立ってる」
「別荘買う計画してます。」
「あのね、お臍の下にたくましい毛が生えてきたの」
「今日会社で3回ウンチをしてしまいました。」
「今右目だけ二重になってる」
「あと、右鼻だけ詰まってる」

…ここまでどうでもいい報告あるだろうか。
上3つはまぁ、その人の人生にかかわるような話だし、普通に会って話を聞いていたら「どうでもいい!!!」なんて言わないんだろうけど、
下4つなんてひどい。面と向かっては絶対に言ってこないような人から寄せられた報告は、どうでもよさLv.100突破してる。

本当にどれも素敵なくらい、しょうもなくてどうでもよくて、めっちゃ心が救われました。

モノトーンな生活を、一生懸命カラフルに仕立てる技術はどんどん上手くなっていく私たちデジタル世代。
でも、日常の中にありふれている、どうでもいいことの割合って、きっと昔からずっと変わってない。
朝ごはんのパンを少し焦がしてしまったり、ケチャップを買ったら予備が既にストックされていてさらに備蓄する羽目になったり、満員電車で運よく座れて爆睡してたら最寄り駅で降りそびれそうになったり、歯磨き粉を切らしてるのに毎日買いそびれて、全力で搾り取った超少量の歯磨き粉でまた歯を磨いたり…

四六時中楽しいことで溢れてる人ってきっと居ない。インスタに上がってくるストーリーや投稿だって、その人の一日のたった数分を綺麗に切り取って磨き上げたもので、残りの1,400分はきっと他愛もない何かで埋め尽くされている。
そんなこと、分かりきってるし…とたまに当たり前に認識するのだけれど、
休みの日に私の目にどんどん流れてくる楽しそうな瞬間の数々を見て、いいな~私も遊び行きたいな~なんて思うのが、またまた人間らしい情動だと思いませんか。(自己肯定しすぎ?笑)
あ、全然みんなの投稿を見たくないとか、自信を失うとかの話ではないです。私も楽しいときは結構ストーリーにあげちゃいます。

他人の、他愛もない、しょうもない、どうでもいい日常や報告を聞くと、
小さいときによく見つけては喜んでいた、少し形の綺麗な、なんてことない小石を拾ったような気分になります。あまり価値はないかもしれないけれど、独特の美しさと愛おしさがあるのです。

これからも、みんなのどうでもいい話が聞きたいな。
そして、いつもLINEで日常をつぶやいてくれるあなた、ありがとう。
このインスタプチ企画、これからも定期的にやりたいな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?