御伽噺(染) ver0.92_prototype初演を観測する

2024年8月13日(火)〜15日(木)、神椿プロデューサーPIEDPIPER氏原案による"未完成の物語"「御伽噺」がバーチャル舞台劇としてシティアンドホール五反田にて特別上映されました。
私は初演の13日18時公演に参加しました。ストーリーのネタバレは入れませんが、観測したからには一応感想のようなものを残しておこうと。これは初演を見た帰りに書いているものになりますが、念の為15日の最終上映後に投稿しようと思います。

そもそもの「御伽噺」とは花譜1st ONE-MAN LIVE「不可解」から始まり、花譜のアルバムやfan boxなど至るところに散りばめられた、PIEDPIPER氏が始めた物語であり、いまだ完結していない謎の深まる物語でした。いまだに私はあの世界観がよく分からない。おそらくSFのようなもの。

御伽噺が初披露されてから約5年が経ちました。花譜の初めてのライブを見た衝撃と不思議な世界観に惹き込まれた感覚はいまだに自分の中でもなんとなく残っていて、この終わりのない行く末を見届けないといけないなという思いでいまだに「観測者」を続けています。あれから神椿も遥かに発展を遂げ、花譜をはじめとしたアーティストたちもかなり成長しました。
中学生にデビューした花譜ちゃんもいまや大学生。当時トークさえままならなかった彼女が何年もラジオの冠番組を継続し、いまやMCも非常に上手になりました。あれからバーチャル・リアルの双方でライブの本数を重ね、神椿のVR/XR技術も遥かに向上しました。演技もままならなかった初期の頃の「御伽噺」を思うと(そもそも歌手に演技力を求める気もありませんでしたが)、アーティスト達の表現力の成長と神椿の技術の発展が相まって次世代の舞台として今回素晴らしい舞台に仕上がっていたなというのが個人的な感想です。
みんな凄かったけど、中でもヰ世界情緒の卓越した演技、凄かった。彼女は声優やナレーションなどもマルチにこなす多彩なアーティストですが、やはり今回もその才能が発揮される素晴らしい機会だったなと思わず感じてしまった。

今回バーチャル空間の中で舞台装置と照明、演者が完結した本作品となりますが、バーチャル舞台の凄さで直近記憶に新しいのが先週パシフィコ横浜にて開催されたヰ世界情緒3rd ONE-MAN LIVE AnimaⅢ。
今までのリアルライブは演者が黒背景の中で歌うということが多かったですが、花譜4th ONE-MAN LIVE「怪歌」あたりを境に、リアル会場の大きなモニターで、バーチャル空間にリアルに見える舞台と照明と演者が一体に見える演出で歌う機会が増えました。バーチャルとリアルは垣根なく存在する。花譜初期から、他とは卓越した神椿のバーチャルの技術は個人的に「神椿技術博覧会」と勝手に呼んでいたのですが、あれから5年以上経過してもまだ成長を続けるのはすごいなあと思わざるを得ません。「御伽噺」の続きを待ち続けてきた身としては、最新技術とアーティストの成長が目覚ましい今、このような形で一旦舞台劇として実現できたのは良いタイミングだったのかもなと見ていて感じました。

本公演の終わりには10/4に「バーチャル舞台劇「御伽噺(染) ver1.11_launch Feat. KAMITSUBAKI PHILHARMONIC ORCHESTRA」が開催されることが発表され、なかなかの驚きでした。現地でのこの発表の驚きはおそらく13日初演当事者にしか分からない。キャパ700程度しかない、どうするのこれ。9月と11月に神椿戦線シリーズライブの開催が決まっているところに10月にも予定を入れこんできた抜かりなさにに苦笑いしてしまった。
本公演は配信がなく、今後内容が微妙に変わっていくということで、それを1000名弱の人しか観測できないことが非常にもったいないなあと思うのですが、花譜ちゃん達の演技と神椿の技術が素晴らしい作品となっているので、是非1人でも多くの方に観測していただければいいなと思います。

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