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【スタートアップ!占い師】休憩〜美味しい話にのらないで〜

 SNSを眺めていると、無責任かつ非現実的な情報商材の広告が多く流れてきます。広告の多くは、高額な通信講座、高額な集客メソッドです。
 「たったこれだけであなたも占い師に!」「楽して稼げる方法として占い師があるの!」「話すだけで人の役にたつ仕事!」……こういった、広告のキャッチフレーズを見るたびに、頭を抱えてしまいます。
 
 この魅力的?な広告にホイホイつられて情報商材を買ってしまう人が多いようですが、そんなに美味しい話、あるわけありません。

 というわけで、今回は上のフレーズに現役の占い師が突っ込みをいれていく記事になります。
 
 まず。たったこれだけで……と言いますが、占いの本や道具を始め、常に何かの本を書い、読み、SNSやメディアで調べて情報を吸収し続けています。占い師の根幹となる叡智や「本質を捉える」という本質はどの時代も変わりませんが、悩みや不安、お客さんが欲しい情報は時代とともに変わるため、常にアップデートが必要な職業です。モノは増えるし経費はかかるし、「たったこれだけ」なわけないです。

 楽して稼げる仕事ではありません。基本、悩みや不安がないと、依頼は来ません。人は、ある程度自分で自分のやるべき事がわかっていれば、占いに頼らないのです。
 行動の指針や今後の計画の材料として占いを使うお客さんも存在しますが(これは特に事業者さまに多いです)、すでにお付き合いされている占い師がいたり、自分である程度占いができる人だったりします。そういった前向きな占いの使い方をする人は、いるにはいますが、新規のお客さんとしてはなかなかやってきませんね。
 稼ぎを意識するなら、不安を煽るとか、なにかにこじつけて悩みがあるように導くとか、鑑定時間を無駄に伸ばすとか、耳障りのいい言葉でお客さんを気持ちよくさせる鑑定=アゲ鑑定を行うとか……他にもあると思いますが、これらは本来の占い師のやることではないですね。ちゃんとしてない占い師はバンバンやりますが。
 待っていてもお客さんは来ませんし、自分からお客さんを積極的にとりにく仕事でもありません。仕事のメインでもある占い鑑定は、客単価は高くても、稼ぎになるくらいの人数はやってこないと思います。それ以外の占いの仕事は、単価が低かったり、限られた人しかできなかったり……。

 リアルな数字を出しますが、稼げたとしても月収30万〜40万円はないです。せいぜい月収10〜20万円くらいです(有名な占い師や人気の占い師、物価も賃金も高い都会の占い師は違うと思いますが)。
 それに、上のような悪どい方法や、自分から高額な情報商材を売ったり高額な占い講座を行わない限りは、そこまで稼げる職業ではないでしょう。

 話すだけで役に立つのかどうか。
 え……そんなん、お客さんが決めることでうちら占い師が決めることじゃない(震え)。
 その時は役に立っても、長い目で見たらそうじゃない場合もありますし。
 占い師は、自分の占いが役に立ったかどうかの判断はできません。そもそも事後報告が少ないので、わからない場合が多いです。
 鑑定時間内に占いを使って、精一杯サポートするしかできません。もしくは、「占いの結果から、こうすれば大丈夫じゃないかな」と、文章や写真、動画で訴えていくしかないんです。
 占い師は占いが好きだし、占いを使って社会貢献したいだけなんで。占いは全力でやるので、役に立っているかどうかはお客さん側が決めて下さい。
 
 っていうか「占い師の仕事はみなさんの役に立つんです」なんて、占い師側からドヤ顔で言う事ではないです、恥ずかしい。

 他にも広告を探し出してきて、キャッチフレーズについて細かく突っ込みをいれたいところですが、キリがありません。
 今後書いていきたいことと重複してしまいそうでもありますし、今回はこの辺で。

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