見出し画像

雨水の朝に

雨水の朝 かたくなだった塊が
雨に溶け 水が流れてゆく

思えば立春の朝
風が変わった
鳥が鳴いた
魚が氷の間から飛び跳ねる

空気が春を呼んだとたん
場は春で包まれ
冬の中に確かに春がいたのだと

大地のささやきが耳に届き

雨水から 時が動き出す
流れる 伝える 響き渡る



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?