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愛と再生の物語…31


家族の写真全てを
一つ一つ想いを込めて並べる
最後の1枚を飾り終え
見回した…家族の笑顔が…
笑顔の家族が…ドリーを見つめ返してくれた
ドリーもそんな家族に…涙で潤む目で微笑み返した…。。。
ピッピが電話を見上げた…
ドリーも電話の方へ歩き出した…その時
.
.
ケントが🧸の包装紙に大きなリボン🎀がかけられた包みを抱えてやって来る
その包みにメイの目は釘付けになった
「お兄ちゃん⁉️父さん⁉️
それって…それって…😍」
「そうだよ✨」ふたりが言う
「お誕生日…おめでとう🎉メイ😊」
差し出されたプレゼントを抱き抱え
メイはまるでひまわり🌻のような
大きな大きな笑顔で
「わぁ~🤭ありがとう🙏
父さん😊お兄ちゃん😊」そう言った
.
「メイ…開けてごらん」
「うん😍」
大きなリボン🎀をするするとほどき
小さな手でくるくる🌀と丸め
包み紙も破れないように…真剣にテープを剥がす
中から現れた人形に…目を丸くした
「わぁ~」と小さなため息のような声…
.
「メイ…」呼び掛けながら、父親がソファ-に座るメイの前にしゃがみ込み…メイの目を真っ直ぐに見た
メイは父親の真剣な目を見て…ドキドキしながら…
「なぁに?  父さん…?」
「メイ、このお人形は、ビスクドールって言う特別なお人形なんだよ…」
「ビスク…ドール?  特別なの?」
「そうだよ、とってもとっても特別なお人形なんだよ」
.
「これはね、母さんがずっと大切にしてきたビスクドールなんだよ」
「母さん⁉️ママ⁉️ママの大切なお人形なの⁉️」メイの目がキラキラ✨✨した
「そうだ…メイのママのだよ…お前の母さんのお家にずっとずっと前から、
大切にされてきた特別なお人形なんだよ」
メイはそぉ~っと抱き抱え
「母さんの…メイの母さんの…」
「うん😊宝物だったんだよ」
「母さんの…宝物…お兄ちゃんのあの綺麗な絵が描いてある…あの…あの…」
「レシピだね…そうだよ✨お兄ちゃんの宝物
メイに母さんはこの宝物をって…」
.
メイはビスクドールをギュとしないようにしながら
抱き締めた…母さん…メイの母さん
メイの大きな目から涙がはらりと…流れた
「お兄ちゃん…ごめんね……
昨日はごめんね…。。。
お兄ちゃんには宝物があるのに
メイには何にもなくて
お兄ちゃんには母さんがいても
メイには母さんがいないって…
お兄ちゃん…ごめんね」
そう言ってしくしく泣き出した
.
ケントはメイの横に腰かけて
妹の肩をしっかり抱いた
「メイ…謝ることなんてないよ
でも、ありがとう😊
そのお人形は母さんの母さんの…ずっと昔から女の子に渡されて来た
大切なお人形なんだよ
だから…壊したりしないようにしないとね…
メイが大きくなって、お嫁さんになって、女の子のママになったら、そのお人形はメイの子どもにまたプレゼントする…スッゴく大事なお人形なんだよ…😊」
.
「もう泣かないで…ほら😊
トナカイみたいな赤い鼻でお誕生日の写真、写りたくないだろう?」
「うん…ずっと大事にするよ…約束する🤗 おもちゃのお人形さんみたく遊んじゃ…壊れちゃうんでしょう?」
「そうだよ✨メイは何でもよく分かるね」ケントはメイの頭を撫でた…
メイはちゃんと約束した事は守る…これもケント一家の大切なルールだから✨
.
「メイ…お人形を抱っこして…
メイの写真を撮るよ…こっちを向いて…笑ってごらん…にっこりして😊」
「ほら、涙拭いて…」ケントはティシュでメイの涙と鼻水を拭いた
「いつもみたいに…笑ってごらん😊」
「うん😊ありがとう、お兄ちゃん」
まるで、ひまわりのような笑顔🌻のメイ…パシャ✨
.
続く…

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