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蒸し寿司

 大阪の郷土料理に「蒸し寿司」がある。

 またまた、子供の頃の昭和な話・・・。
 戎橋筋↔︎心斎橋筋間では、ちょうど今ごろ店頭のセイロからもくもく湯気を立て、道ゆく人々の食欲をそそる『冬の風物詩』が懐かしく思い出される。こう寒いと特にね。

 そんな景色も最近はとんと見かけなくなった。
 そのセイロの中身は『小田巻』が主流。でもその中には『蒸し寿司(ぬくずし)』もほこほこふんわり育っているのを私は知っていた。

 同じ昭和の時代を生きた夫にその話を振ってみると、
「懐かしいなぁ〜食べたいなぁ〜」と。

 我が家ではちらし寿司を作る際に、椎茸の甘煮などの具を入れた寿司飯をちょいと多めに作っておいて、1人分づつ取分けてラップで包み冷凍保存。そうするとトッピングさえ用意すれば、いつでも食べたいと思えば、すぐさま蒸し寿司を作ることができるのだけれど、近頃はレンチンのレシピが出回ってはいるものの『蒸し寿司』はやっぱり蒸し器で蒸さなきゃねっ!

トッピングにはアナゴや錦糸卵、その季節の青物など
私は冷凍している「もってのほか」を差し色としてよく使います

 これからだと、余ったおせちの煮しめ消費にはとても便利なのでぜひお試しを
 そうそう、すし飯を作らなくても寿司飯に入れる具材を合わせ酢に漬けておくことでしっかり味がつき、それを白ごはんと混ぜて蒸せば、簡単に美味しくできます。

煮ぬき卵があれば、裏漉しするのも綺麗です

 「なんちゃって蒸し寿司」のおひとりさまランチ、自分の分だけなら、具材を揃えるのもめんどくさい。少し甘味のある干さない御茶請けの梅干し(下記にリンク)をボールへ、白ごはんとともにおしゃもじでつぶして混ぜる。種もそのまま放置、おどんぶりに入れてレンチン!この時のレンチンは許せる(笑)

トッピングはナシでも良いが、紫蘇の葉などをば。

お寿司にいれても美味しいあやバーバの梅はこちらです♡
袋で梅漬け お茶請けにどうぞ 

cookpad

 『蒸し寿司』とは、余ったすし飯を美味しく食べ切るための工夫だったのが、いつの間にか具材がゴージャスになって、今のような『ご馳走蒸し寿司』に変化したのだろうか?
 それは、またまた私の勝手な思い込みか?

 ところで『蒸し寿司』は本当に大阪の郷土料理か?と気になり調べると、大阪、京都にあり、関西以西にもちらほらとあるらしい。

 ウチの近所の大阪寿司で有名な松屋町(まっちゃまち)「たこ竹」。そこの『蒸し寿司』は、小丼に山盛りたっぷりと出てくるのが嬉しかった。
 その「たこ竹」はたいそうな老舗だったが・・・今は、もう移転しているとか。閉店でなくて良かった!

「たこ竹」の話は、またいつかどこかで機会をみつけて話たいと思います。


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