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【人生に活かす心理】自分の成長に目を向ける

モチベーションの持ち方について書きたいと思います。

モチベーション研究が専門のハイディ・グラント・ハルバーソン氏によると、人は

・マインドセット
・フォーカス
・自信

この3つの組み合わせ方によって、人のモチベーションのパターンは8つに分類して考えられるそうです。
それぞれ2つずつ種類があって以下の通りです。

・成長マインドセット
・証明マインドセット

・獲得フォーカス
・回避フォーカス

・自信あり
・自信なし


個々の内容はこれまでの記事にちょこちょこ書いたりもしていますが、一度まとめてみたいと思います。
今回は、最も大事な「マインドセット」についてです。

そもそも「マインドセットとはなんぞや?」というところで、
「人事労務用語辞典」先生に尋ねてみると、

“経験や教育、その時代の空気、生まれ持った性質などから形成されるものの見方や考え方を指す言葉です。信念や心構え、価値観、判断基準、あるいは暗黙の了解や無意識の思い込み、陥りやすい思考回路といったものもこれに含まれます。“

とのこと。
認知行動療法的にはスキーマや自動思考がこれに当たるでしょう。


さて、マインドセットは2種類ありますが、結論から言うと取るべきマインドセットは、成長マインドセット一択です。
証明マインドセットかもと思ったら成長マインドセットに変える一択です。

証明マインドセットは、自分の能力を証明するという考え方のもとで、思考・判断・行動が行われます。
人に認めてもらうために行動しているため、他人と自分を比較したり、人に助けを求められなかったり、結果に至るための過程を楽しめなかったり、ミスを恐れ、自分の欠点が人に知られることを恐れている状態になります。
すると、常に不安に襲われており、諦めやすくすなるのです。

全然楽しそうに見えないですよね。

成長マインドセットはどうでしょう?
自分の成長や新しい学びに意識が向いています。
比較する対象も昨日の自分、過去の自分です。
時間的に自分が変化していくことに価値を見出しています。
他人の目線もあまり気にせずに、自分のやると決めたことをやります。
自分の成長に意識を向けているので、粘り強さも出やすくなります。

こちらの方が人生楽しそうです。

証明マインドセットも成長マインドセットも状況によって切り替わっているのが自然で、その割合も人によって違うでしょう。
ですが、成長マインドセットの割合が大きい方がいいことは明らかです。
なので、まずは、自分のマインドセットを自分で観察する習慣を身につけて、「あ、証明っぽい」となったら、意識的に成長マインドの考え方を試みることがよいです。

ハルバーソン氏は5つの処方箋を用意してくれています。

1. 目標を立てるときは成長や過程に意識を向ける
2. if-thenプランを立てる
3. 困難には腰を据えて取り組むと考える
4  他者ではなく、過去の自分と比べる
5. 成長マインドセットになるのには時間がかかると知って、根気強く上記を実践する

少し補足しておきます。

「2.if-then(イフゼン)プランを立てる」とは、「◯◯したら□□する」と自分で決めておくだけです。
例えば、「ご飯を食べたら、歯を磨く」とかですね。
何かに書き出したり、人に宣言しておくとより強いでしょうが、自分でこれを決めておくだけでも実行率がかなり高くなるという、お手軽かつ強力な研究結果が示されています。
脳に明確なマニュアルを与えることで、考えることなく動ける習慣が作れるのです。

「3.困難には腰を据えて取り組むと考える」とは、「腰を据えて取り組むぞ」という意識変容の癖をつけていく必要があるということです。証明マインドセットの人だと、ついつい手軽に結果を求めがちであるため、あえて上記のように考える必要があるのです。

他にも気になる点、もっと知りたい点があれば、ぜひ原著をお読みください。
次回はフォーカスについて書きたいと思います。

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