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【人生に活かす心理】思いやりのある自己表現

アサーションはご存知ですか?
様々な日本語表現がありますが、相手への思いやりを保ったまま、自分の意見を伝える方法です。

そんな方法ができたらいいな、気にしているつもりなんだけどな、など思いつつも、いざというときには中々できなかったり、親しい人ほど難しかったりしませんか?
そうなんですよね。
コミュニケーションてセンスとか我流になりやすく、なぜか道徳の授業や、何かの科目のついでに学ぶ程度なのが実情です。
案外、具体的に学ぶ機会ってなくないですか?
どこ行ってもコミュニケーション求めるのになー。

アサーションの前に、自分が陥っている可能性がある2つのコミュニケーションタイプをチェックしましょう。

・攻撃的タイプ:
 相手のことは考えず、ズケズケ物を言い、自分の言い分を押し通そうとする

・非主張的タイプ:
 自分の意見は心にしまっておき、言いたいことが言えず、我慢してしまう


どちらもよくないですよねー。

攻撃的タイプは敵を作りまくりますし、知らず知らず自分も蝕まれていくでしょう。

非主張的タイプは、タイプCという性格分類にも通じており、病気になりやすく、自己主張しないため利用されたり、不本意な生き方をする可能性もあります。


さて、本命のアサーションのキモについて。

まず、親しい人ほど特に意識して頂きたいのですが、自分以外の人は「別の個体・存在」「他者」だということです。
日本の文化は特に、「目と目で通じ合う♪」とか、阿吽の呼吸とか、暗黙の了解とか、和を持って尊し〜とか、要するにどこかで他人を自分の延長として考えたり、共通の心理性や考えを持っているように錯覚する風習があります。
そう、錯覚です

この文化はアサーションの観点からすると正直邪魔なのです。
「言わなきゃわからない」を前提にコミュニケーションをすることが大事です。

同じ屋根の下で過ごしてきた親子・兄弟姉妹でさえ、別々の経験をしています。
恋人や夫婦であれば育ってきた背景はさらに異なります。
それ以外の人達であれば尚更でしょう。
これらの過去は今に影響を与えており、感じ方・考え方が異なっていて当然です。

コミュニケーションのコツは以下のような感じです。

・相手を変えようとしない
・自分の気持ちや考えは伝える
・話のバトンを相手にも渡す
・仲がいい感じの時に話す
・トラブル中は時間を置く


他者を変えようとするのは不毛です。
本人が変わろうとしないと効果的ではないのです。
余談ですが、心理職の行う各種アプローチもこの本人の意欲を重視する位です。
なので、自分で変えられることに焦点を向けた方が有意義です。

自分の気持ちや考えを伝え、自分でできる行動をします。
それは無理して相手をカバーするということではありません。
無理なことは削りましょう。
自分が嫌だと感じたこと、好きなこと、反省点、改善点などを、他者との間で共有します。
落ち着いて、言葉に気をつけながら。
伝えるのは大事ですが、冷静なら攻撃的な言葉を使っていいわけではありませんので、お気を付けを。
最低限言われて嫌な言葉は使わないようにしましょう。

相手にもちゃんとバトンを渡します。
一方的ではなく、お互いが意見を言えるようにします。
相手を責めずに、自分の気持ちだけを表明します。
私はこう感じていた。
こう思っていた。
自分はこうしていきたいと感じた。
あなたはどう感じたの?
あなたはどうしたい?
など。
そうやってバトンをやり取りします。
相手に渡しているときは聞くに徹しましょうね。
お互いが思っていることを話せないと、やる意味がありませんからね。

最後にタイミングですが、
トラブル中は時間を置きましょう。
せめて仲が平常レベル以上の時がいいです。

どちらかが不機嫌な時もダメです。
そういった時は感情に呑まれやすく、アサーションになりません。
いい感じの時に、ちょっと頑張ってアサーションをする必要があるのです。
本当にいい関係を築くのであれば、「いい感じの時に揉めたくない」ではないのです。
トラブった時や、自分が不満を溜めて爆発する時に意見を言うから破綻するのです。
そのイメージが強いのでしょうが、なのです。
アサーションであれば、平常時にやれるはずですし、いい関係に自分で持っていけます。


親しい人とであれば、アサーションのルールをあらかじめ共有しておき、アサーションをしたいときにその旨を伝えるといいでしょう。
ちなみに、私はパートナーと「アサーションターイム」といって、「よし」と、互いに気持ちの準備をしています。

ちゃんとアサーションができ始めれば、互いに必要以上に攻撃的な表現をしなくなってくるはずです。
なので、あまり構えることなく、抵抗感も小さく話をしていける習慣ができるでしょう。
仮に自分が親なら、子供から見て、アサーティブなやりとりをしている両親は非常に魅力的じゃありませんか?
少なくとも私が子供なら尊敬すると思います。

アサーションは各領域で注目度が高く、導入の敷居が低いため、実践や書籍も多いです。
ネット上にチェック項目などもありますので、気になったら調べてみてください。


関連書籍のご紹介です。

↓特に夫婦やカップルに焦点をあてたアサーションです。

↓アサーションの入門書です。日本人の本で学ぶならこの方でしょう。

↓同じく平木氏のアサーションを漫画から入門できます。

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