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『コミュニティの幸福論』おかわり

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2020年に上梓した『コミュニティの幸福論』のあとにずるずる考えていることのまとめ。コミュニティで生き延び、何とかやりすごすために。それでも人と関わり合って幸せにすごすために。
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記事一覧

地域活性化を学ぶ/学びたい学生におすすめの小説3選+マンガ2冊

はじめに以前より、私の学部では「地域活性化に関心がある」という学生がわりとおられました…

新刊『コミュニティの幸福論』でます(1)

新刊出ます。9月末予定。 アマゾンで予約はじめました(冷やし中華はじめました、の感じ)。 …

日本の子どもはそんなに不幸なのか

ユニセフが「「レポートカード16-子どもたちに影響する世界:先進国の子どもの幸福度を形作る…

日本には分断が(まだ)ない、と言えるのか

最近、朝日新聞ポッドキャストが面白い。記者が自分の取材内容から話すのだが、朝日にはこんな…

食育という抑圧、共食という暴力 〜オンライン飲み会の可能性〜

新型コロナウイルスで、会食をするのが難しくなった。 昨晩初めてオンライン飲み会をした。飲…

仁和寺前ホテル建設に住民は反対していない件〜「市民」の意見は「住民」のより優先さ…

この記事は以下の3部作の第1部です。 静観していたけどだんだん状況が怪しくなってきたので…

景観問題としての仁和寺門前ホテル建設〜象徴化・拡張化された受苦圏〜(仁和寺門前ホテル建設問題その2)

この記事は以下の3部作の第2部です。 1. はじめに 写真は仁和寺に参詣する福王子神社大祭の神輿。仁和寺周辺の地域は、福王子神社氏子の旧六ヶ村にあたります。福王子神社が宇多天皇の母である班子皇后を祀るため仁和寺の守り神とも言われ、御神輿は勅使門(普段は開かず一般には入れない)から入ります。今(2021年10月)は、まさにお祭りの時期ですが、今年も残念ながら神輿の巡行は、新型コロナウイルス蔓延防止のために中止となりました。 さて前回投稿した「仁和寺門前ホテル建設に住民は反

ポンコツさを赦し(ゆるし)あえたら素敵じゃね。

「注文を間違える料理店」というのがある。認知症高齢者などがウエイターしていて、注文を間違…

コロナ後、教室での私語対策の意味が変わってしまった話

この、近畿大岡本先生の教室の私語対策、コロナ前に私がしていたこととほぼ一緒で驚きました。…

贈与と感染症 〜日本人の贈り物文化〜

母の日も近いですが。「贈与」についての話を授業でするために、いろいろ調べていて、面白い話…

世界遺産バッファゾーンの議論における仁和寺門前ホテル建設の位置付け〜京都弁護士会…

(画像は『世界遺産と緩衝地帯』p17より) この記事は以下の3部作の第3部です。 1. はじめ…

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どうやったら男性はトイレで手を洗うようになるのか? 〜先行研究から考えてみる〜

男子トイレに入るといつも気になるのが、きちんと手を洗う人がほとんどいないこと。体感では、…

地域共生社会というフレーズはやばいと思うよ

はじめに:地域共生社会とは社会福祉の先生の中には、「地域共生社会」という厚労省の予算削減…

グラノヴェターから学ぶ組織改革における弱い紐帯(つながり)の重要性〜地方統一選への示唆も〜

はじめに:「弱い紐帯の強さ」理論の誤解 「弱い紐帯の強さ」理論は、転職のときに遠いつながりの人の紹介が活かされていることが多い、というグラノヴェターの研究結果から引用されることが多く、そのために広くつながるとその個人にとっていいことがある、イコール、「異業種交流ウェーイ!!!」という話になりがちだ。 しかしグラノヴェターは1973年の、理論名と同じ題名の論文「弱い紐帯の強さ(The Strength of Weak Ties)」においてそれを、ミクロレベル(個人)とマクロ