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私が不倫したくない理由

前回までの日記でも少し書いているように、社内の飲み会で知り合ったPさんという男性(社歴は先輩だけど年齢は5歳下)とサシで飲みに行き、そのあとマメにLINEをくれるようになった。
Pさんは既婚で、小さい子どももいる。
にもかかわらず、休日もばんばんLINEが来るし、敬語もなくなってきたし、なんならLINEでの呼び方が「佐久間さん」から「ゆいちゃん」になった。

正直なところ、もし彼が独身だったら、こんな感じでぐいぐいアプローチされたら私も悪い気はしなかったと思うし少なくとももうセックスはしてると思う(そういうとこやで)。
でもさすがにPさんにはその気になれない。

不倫がダメなのは当たり前だろと言われるかもしれないけどそういうことではなくて、なんで「私は」「Pさんと」不倫したくないのか、ちょっと書いてみようと思う。


恋愛したい男と、友達がほしい女

いきなり前段を覆すような話になってしまって恐縮だが、いままでに2度ほど、既婚者とセックスしたことがある。
いずれも飲み会の延長というか、「この後どうする?カラオケ?ホテル?」的なノリというか、とにかく恋愛っぽい要素が1ミリもなかった。その前にも、その後にも、何もなかった。
二人とも未だに信頼できる男友達だし、私は恋愛感情なしで彼らのことが好きである。そして、お互いに一切の後腐れがないからこそ、一生誰にも口外しないだろうなと思う。

これは本当に私個人の勝手なルールなのだけど、友情のみの、アミューズメントとしてのセックスはあってもいい、と思っている。
(なのでもし「男女の友情は成立するか」と訊かれたら、「友情は成立するが、その友情に肉体関係が含まれないとは限らない」が私の答え)

Pさんもそういう類の男友達だったらあるいは、と思うけれど、ここまでの流れや会話内容から察するに、おそらくPさんは友達がほしいわけでなく「恋愛したい」ようである。
既婚者との恋愛感情を含んだセックスは、よほどの覚悟がなければしてはいけない、と、私は思う。そして今のところ私側にそんな覚悟は全然ない。

結婚相手には誠実であるべき

結婚は契約であり、契約は破ってはいけない。
それは必ずしも「相手を一生愛し続けなくてはいけない」ということではない。
愛は続かないかもしれないが、それでも結婚するときに決めた約束は守るべき、ということだ。
「浮気してもいいけどバレないようにしてね」とか「婚外恋愛は自由」とか「異性とサシ飲みしたら浮気認定、即離婚」とか、約束の中身はその夫婦によって違う。違うけれど、人生を共にすると決めた以上、各々の約束に対してちゃんと誠実であってほしい。…と、元サレ妻としては思う。

Pさんがもし先に死んだら、彼の葬儀を取り仕切り、火葬場のスイッチを押すのは奥さんなのだ。
そういう相手を軽率に裏切らないでほしい、と思うし、もしそれが嫌なのだったら誠実に向き合って離婚なり何なりの解決策を探るべきだ。

言い古された表現だけれど、いちばん身近な人を幸せにできない人は、誰のことも幸せにできない。

シンプルにリスク高すぎ

いやもう、結局これ。
Pさん的にはちょっとしたスリルを楽しみたいだけかもしれないが、不貞行為が発覚すれば、まず慰謝料というリスクがある。我々は同じ会社に勤めているので、たぶん人事的にも何かある。

そして慰謝料や人事的制裁なんてものは、Pさんの奥さんが受けるであろうショックや苦しさに比べればはるかに軽い。
もちろん夫婦の関係によるから一概には言えないけれど、自分のときのことを思い返すと、あんなふうに人を傷つけるリスクを簡単に負いたくない、とすごく思う。

そのリスクを取ってでも、自分のせいで苦しむ人がいると分かっていても止められないのなら、やっぱりちゃんと覚悟を持ってセックスするべきだ。

いまのところ私はそんな覚悟を持てるほどPさんを好きなわけでは全然なくて、つまりリスクに対するベネフィットが何もない、リスクしかない、みたいな状態なのである。


…などと言いながら、LINEを切るわけでもなく返し続けている私も最低なのだが。

社内の友達としてはめちゃくちゃ良い人だし、異性から好意を寄せられるのは満更ではないし、あとやっぱり、「この人どういうセックスをするんだろう」という好奇心が全くないといえば嘘になる。

でも、これを書いてみたことでやっぱりあまりにもリスクが大きすぎることを再確認できた。
この先どうなるかは分からないけど、軽率な言動は慎みます。みんな見守ってくれよな…!

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