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私だけのジュエリーボックス

アクセサリーやジュエリーが好きだ。
たくさんは持っていないし、高価なものやブランド品もほとんどない。たぶんメルカリに出したら二束三文のものばかり。
でも、大切なジュエリーにはひとつひとつ、私だけの物語がある。それが好きだ。

というわけで本日は、人から見たらほぼガラクタかもしれないけど、私の大好きなジュエリーたちへの愛を綴る長文noteです。

腕時計

「物語」が好きだと言っておきながらさっそく何なのだが、時計に関しては完全に機能性重視である。カルティエのタンクフランセーズにずっと憧れているけれど、「でもなぁ…ソーラー電波時計に優るものはないよなぁ…」と何度も思いとどまっている。一生この調子かもしれない。

いま持っているのは2本。

クロスシー

6年ほど前、母から誕生日プレゼントとして貰ったもの。トノー型のフェイスや文字盤のフォントの可愛さがとても気に入って、いまでもほぼ毎日つけている。ステンレスとピンクゴールドのコンビなので、あわせるアクセサリーを選ばないのも良い。

BABY-G MSG

今年に入ってから、少しゴツめのデザインのが欲しくなって探したやつ。全然分からないけど、何かのコラボモデルらしい。ベルトも文字盤も黒なんだけど、ベゼルのパイソン柄が可愛い!いわゆるハズしアイテムとして、休日につけるのが好き。

ネックレス

首が太いのと肩凝りが酷いのでめったに着けないのだが、大切にしているものをいくつか。

正方形ダイヤのネックレス

以前少しだけジュエリー関係の仕事をしていたことがあって、そこでご縁があった職人さんが「このダイヤ、すごく良いんだけど少しだけカットがアシンメトリーだからブライダルには使えないんですよね。ネックレスにして安く売っちゃおうかな〜」とぼやいていたのを聞き逃さず、「え、いくらで売ってくれるんですか?」と食いついて売ってもらった。笑
0.4カラットで、プリンセスカットと呼ばれる正方形のダイヤ。カットの歪みは言われなければ分からないくらいで、カラー(色)、クラリティ(透明度)は婚約指輪に使われるダイヤと同等レベル。こんな良いダイヤを、いま考えると本当にものすごい破格で売ってくださった。感謝しかない。
首太のせいであまり着けられてないから、いつかまた結婚するとなったらこのダイヤを婚約指輪にするのもアリかもしれない。(自分で準備してくスタイル)

パールのネックレス

結婚したときに母が買ってくれたもの。
価格は分からないが色、テリともに素晴らしくて、すごく良いものなのだと思う。結婚式のときももちろんこれを着けた。
その次の出番が母方の祖母のお葬式だったのは悲しかったけれど、祖母もジュエリーが大好きだったので「あらゆいちゃん、素敵ねえ」と言ってくれてるだろうなと思いながら着けていた。

お揃いのピアス。これも冠婚葬祭用

ピアス

いちばん身近で、たくさん持っているアクセサリー。
ピアスに関しては質より量というか、その日の気分に合わせて色々変えたいのでリーズナブルなものをたくさん持っている。ジューシーロックやミミ33で買うことが多い。

パール×メタルバーピアス

ミミ33で購入。
こういうパールが連なったピアスはかちっとした雰囲気のものが多いが、これはバー部分にほんの少しゆるやかなカーブがかかっていて、それがなんとも柔らかい雰囲気を生み出している。パールならではのフォーマル感もあるし、大きすぎないのでさりげなく使える。気合いを入れたい仕事のときは大抵これ。好きすぎて、ゴールドとシルバーと両方買った。

バロックパールピアス

間違いなく、ピアス穴をあけてから今まででいちばん着用回数が多いピアス。バロックパールがもともと好きなのだけど、これは値段もリーズナブルで、服装を選ばず、顔周りが明るくなり、ちょっとだけ個性を出せる。もう、めっちゃ好き。
10年近く前にジューシーロックで買った。いま売っているものだとこれが近いのかな。

淡水パールのフックピアス

これもジューシーロック。さりげなく引っ掛けられる感じが気に入っている。
こうやってあらためて並べて見ると、やはりパール率が高い。以前仕事でお世話になった素敵なマダムが、「日本人の肌に合うのはパール!私は365日パールを着けてる」と仰っていたのが印象的で、そこから好きになった。特にピアスは顔に近いから、どうしても顔を明るくしてくれるパールが多くなる。ガラスパールよりも淡水パールが好き。

オーバルピアス

ネックレスやブレスレットに石がついているときは、ピアスは地金だけにしたい。そういうときにいちばん重宝するのがこれ。シンプルだけどちょっとお洒落で抜け感がある。写真だと分かりにくいが、下半分だけ槌目を打ってあるので光を反射してキラキラするのも素敵。着けてると、意外と年配の女性に褒められる。ジューシーロックで購入。

ドロップピアス

上記のオーバルピアス、実はシルバーも持っていたのだけど愛用しすぎて壊れてしまった。
同じのを買い直したかったがもう売っていなくて、シルバー色の地金のみのピアスを探して買ったのがこれ。シンプルにしたいけど少しキラッとさせたいとき、ちょうどいいボリューム感。私のまんまるな顔もちょっとだけシャープな印象になる(気がする)。
ポストが太めなので、人によっては少し痛いと感じるかもしれない。でもすごくお気に入り。

Joueteのパールピアス

今年の誕生日に、Bさんに買ってもらったもの。
写真だと分かりにくいのだが、耳たぶに沿わせて着けると、ピアスを二つつけてるみたいに見えるデザイン。

冠婚葬祭用のパールピアスを除けば、私が持っているピアスの中でいちばん高いので使うとき緊張する。

クリスメラキャッチ

ピアスをなくすことが何より怖いので、スタッドピアスに付属してくるキャッチは全部破棄して、必ずクリスメラキャッチを使っている。これさえあれば大丈夫!という絶対的な安心感。着脱も楽だし、もうこれがなかったら生きていけない。開発してくれた方、本当にありがとうございます。

ブレスレット

ピアスを毎日選ぶのも楽しいけれど、ブレスレットにはまた別の、「組み合わせる」という楽しみがある。1本の腕に何本つけてもいいのだ。時計も含めると組み合わせは無限である。
…ということに気づいてから、ブレスレットが気になり始めた。

ワイレアのバングル

これは、基本的に毎日つけっぱなしにしているもの。
ワイレアはハワイアンジュエリーのブランドなのだが、ここもジュエリー関係の仕事をしていたときに少しご縁をいただいて、勝手に思い入れを持っている。ハワイの職人さんが彫ってくれるジュエリーは、どれも本当に美しい。
離婚して結婚指輪を外したときに、新宿高島屋のワイレアでオーダーした。オーダーメイドなので届くまでに時間がかかるのだが、なんともタイムリーに、私の誕生日に届いたのも思い出深い。素材はホワイトゴールド。裏側に、「新しい出発」という意味のハワイ語を彫ってもらっている。笑

セルジュ・トラヴァルのバングル

H.P.FRANCE系列のブランド。フランス語のメッセージが刻印されているのが可愛い。フランスの人から見たら奇異に感じるのかもしれないが、まあ、それはそれで。
よくつけているのは「幸せの手錠」というバングル(これだけ聞くと怖いですね)。シルバーに金メッキしてあるタイプだが、着け心地がなんだか柔らかくて心地よい。重ねづけしたり、単独で右腕につけたり、色々と使いやすい。

同じセルジュ・トラヴァルでシルバーのバングルも買った。これは正面じゃなくて側面?縁?に刻印されているのがお洒落。

バロックパールのブレスレット

友人に教えてもらって、わりと最近ネットで購入したもの。大きなバロックパールが可愛い!
いかつめのBABY-Gと組み合わせて、甘辛な感じにするのが好き。

重ねづけ色々

手がゴツくて汚いのは優しい目で見てください

平日はだいたいこの組み合わせ。作ったときより太ったのでバングルが食い込んでいる…笑
シルバーとゴールドを組み合わせるのも好き
革とビーズのブレスレット。こういう異素材も良い
めっちゃ好きな組み合わせ 
黒×シルバー2本だとハードめになるね

リング

離婚してからしばらく指輪というものを着けなかった。他のアクセサリーと違って、なんかリングって意味を持たせてしまいがちなのよね。最近また着けるようになってきたけど、まだまだ楽しめてないなあと思う。

ワイレアのシルバーリング

バングルと同じワイレア。買ったのはリングのほうがだいぶ先で、かれこれ10年近く前になる。仕事でワイレアに惚れ込んで、その場でオーダーさせてもらったもの。
幅広なので、ロイヤルオーキッドという蘭のモチーフを存分に楽しめる。これを人さし指に着けると戦闘力がめっちゃ上がる。年月を経てシルバーがだいぶくすんできてるけど、それも良い味。

パールのリング

ネックレス&ピアスと同じく、結婚するときに母が作ってくれた。真珠(こういう良いやつはパールじゃなくて真珠と呼びたくなる)ももちろんだけれど、プラチナのボリューム感が素晴らしくて、見るたびに惚れ惚れしてしまう。結婚式で着物を着る時とかにしか着けてないけど、こういうのを普段使いできたらお洒落だよなあ。怖くてできない…。

ガーネット?のリング

これは祖母のもの。前述のとおり祖母はジュエリーが大好きで、たくさん持っていた。ほとんどは母が譲り受けて、そのまま使ったりリフォームしたり、使わないものは売ったりしたのだが、なぜかこれだけ私がもらった。
古風なデザインだけれど、カジュアルな恰好のときにあえて着けたりすると可愛い。子どもの頃、祖母や母の指輪に憧れて着けさせてもらっていたのを思い出す。

シャネルのピンキーリング

結婚指輪を外してだいぶ経つけれど、わりと最近になってようやく、結婚の証としてじゃなく自分のために「いつも着けている指輪」があっても良いのでは?と思い、物色を始めた。
もうアラフォーだし、たまには高級ブランドで買おう!と思ったのだが、カルティエやブルガリやティファニーはどうしても「異性に買ってもらうもの」というバブリーな先入観が邪魔をして踏み切れなかった(ちなみに買ってもらったことはない)。

そんなときに浮かんだのがシャネルである。言うまでもなくシャネルは「女性の解放」を象徴する存在であり、私にとってシャネルは「女性の、女性による、女性のためのブランド」というイメージ。もちろん、ココ・シャネルの美学が光るミニマムなデザインも美しい(私はシャネルの化粧品も、機能性よりデザイン目当てで買っている)。

というわけで、シャネルの「ココクラッシュ」シリーズのリングを購入した。お守り的な意味を込めて、ピンキーリングとして着けている。小指のリングって、思った以上に「女性らしさ」を際立たせてくれるアイテムだ。私のごつい手も、これがあると少しだけ優雅に見える気がする。


私がジュエリーに興味を持ったきっかけは幼少期に祖母や母のジュエリーを見て憧れたことだが、直接的に「ジュエリーを着けてみたい」と思ったのは、高校生のころに江國香織の『冷静と情熱のあいだ』を読んでからだと思う。
これはイタリアを舞台にした小説で、主人公はミラノのジュエリーショップで働いているので、ジュエリーにまつわる描写がたくさん出てくる。

ジュエリーが売れるとき、いつも不思議な気持ちになる。私はまずそのひとの部屋を想像する。ジュエリーのしまわれる場所を想像する。それから、そのひとが鏡の前に立ち、ジュエリーをつけるところを想像する。特別なときにだけつけるのだろうか、肌の一部みたいにいつもつけているのだろうか、旅行には持っていくのだろうか。
私はジュエリーが好きなのではなく、ジュエリーをつける女のひとの生活が好きなのかもしれない。ジュエリーを買う女のひとの生活も、ジュエリーを贈られる女のひとの生活も。

ジュエリーは日常的につけていなくては駄目だというのがジーナとパオラの持論で、私自身はそういう習慣がないものの、彼女たちをみていると、ほんとうにそうだなと思う。存在感のある金も大ぶりの石も、普段からつけ慣れているからこそ悪目立ちせず、肌にしっくり馴染むのだ。

これを読んだころに少しだけ背伸びして買ったシルバーのネックレスは、いつのまにか失くしてしまった。
今はあのころの倍以上(!)の年齢になり、肌もずいぶん衰えたけれど、そのぶん「存在感のある金」も「大ぶりの石」も、前よりは似合うようになった。…はずだ。

これからも、その時々の自分に応じて、好きなジュエリーを少しずつ増やしていけたらいいなと思う。

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