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そういえばお見合いをしたんだった

タイトルの通りです。お察しください。

少し前にお見合いをしたのだが、そのあと結構バタバタしていて、お見合いしたことすら記憶の彼方になっていた。
事前に「お見合いするんだー」と話した女友達から「どうだった!?」とLINEが来て、「あ、そういえばお見合いしたな私」と思い出した次第。

例のお見合いおばさまがセッティングしてくれたお見合いである。

おばさまの地元の方を紹介されるのかと思いきや「東京の人よ!」とのことで、それならば、と私も乗り気だった。
とある週末、都内の某高級レストランでお会いすることに。
勿論お見合いそのものにもちゃんと臨むつもりだったが、それより東京へ帰ることやそのレストラン(庶民には少し敷居の高いお店)に行けることが楽しみで、服装も髪型も張り切って整え、いま住んでいる県の地酒を携えて出かけた。

「お互い気を遣わなくていいように」というおばさまの計らいで、出席者はおばさま、お相手、私の3人だけ。
お相手の釣書と写真は事前にいただいていた。
40代前半、東京生まれ、大手企業勤務、結婚歴なし。
見た目は…うーん、ドランクドラゴンの鈴木拓さんがちょっと太って、髪がなくなった感じと言えばいいのだろうか。髪の量に関してはもう、ギャロップ林さんぐらいの潔さ。分からない方は検索してみてください。

先にお店で待っていた林さん(せめて鈴木さんじゃないんかい)は、本当ーーーに写真通りだった。写真以上でもなく以下でもなく。

お見合いそのものも、期待値以上でもなく以下でもなく、淡々と進んだ。
おばさまのおかげで話題には事欠かなかったし、何よりごはんが本当に美味しかった。わざわざ東京まで出向いた甲斐があった。

デザートまで美味しくいただき、お店を出たところでおばさまが
「二人とも大人なんだから、私はもうここまで!先に帰ります。あとは二人で飲みに行ってらっしゃい!じゃあね!」
と高らかに宣言し、さっさと帰っていかれた。
(ちなみにお食事代はおばさまが持ってくださっていた。男前すぎない?)

キラキラした12月の都会に取り残される、林さんと私。
「…とりあえずどこかで少し飲みましょうか」
となり、私が以前同僚とよく行っていたカジュアルなバーに行った。

正直なところ、何を話したのかさっぱり憶えていない。たぶん仕事の話だとは思う。
お見合い相手に話の面白さは求めていないけど、それにしても盛り上がらなかった…。
何杯かハイボールを飲み、お店がラストオーダーを取りに来たところでお開きに。

席を立つ前に、持参した日本酒をお渡しした。
「おー、ありがとうございます」と言われたが、中身を一瞥しただけでそれ以上のコメントはなく、そのまま持ち帰っていった。
おばさまに「林さんは日本酒飲まれますか?」と事前確認して、銘柄もそれなりに考えて選んだものだったし、重たい割れ物を新幹線で運んできたんだし、もうちょっと興味を持ってくれてもいいのに…と思った。

なんか、そういうところかもしれない。
まず私に興味がなさそうだったし、礼儀としての興味・関心を出すそぶりもなかった。
有名企業に勤めているが、転職を繰り返しているそうで
「(今の会社も)あんまり合わなくて、次はどこにしようかなーと思ってるんですよねぇ」
と言っていた。
私自身転職が多いほうだし、勤め先で相手を判断するつもりも別にないのだけど、なんか、この年でこのスタンス大丈夫??と思ってしまった。転職できるということはそれなりのスキルがあるんだろうけど…。
あと、毎度こんなことばかり言って恐縮なのだが、1軒目の高級レストランでワイングラスのボウル部分を鷲掴みにして飲んでいたのもちょっとイヤだった。事前におばさまから「家柄の良い方」と言われていた分、ギャップにがっかりしてしまった。

そんなわけで、残念ながらお見合いは空振り。
その日は土曜日だったので、お見合い中にBさんから「なにしとん?」のお誘いLINEが入っていた。
林さんと別れたあと、「帰省中!お土産買って帰るから待っててー」と返信した。

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