満員電車の話
おはようございます、佐久間イオです。
いま、初めてiPhoneでnoteを書いてる。
私は普段、朝の7時半に家を出てまあ大体7時45分程度の地下鉄に乗る。
まあこれは、あくまで程度の話でコンビニによったりしてズレることはままある話だ。
東京に少し住んで見て思うが、地下鉄は凄まじい。札幌も、まあまあ凄いがやはり比ではないと感じる。私の使ってる路線はその程度の路線だが、それでもそう感じる。
ただやはり、人が密着するとなれば快不快が出てくるのは当たり前の話である。
今回は、私の体験した話を、少しだけ聞いてもらえると嬉しい。
その女子高生を、私は多分地下鉄を乗って数駅程度で認識していた。
前髪をアップにしていて、お下げで、華奢な女の子だった。リュックを背負っていたが、それを前にすることは無かった。
私も今は、実はリュックで出勤している。PCが重すぎて、腕がムキムキになってしまうなと思って。それは冗談として、梅雨で傘を持つのがしんどいから。
ついでに言えば、今は比較的ラフな格好で出勤している。UNIQLOの黒のフォーマルパンツに、カットソーかテロテロのシャツ。それにカーディガン。
脱線したので、話を戻そう。満員電車の話だ。地下鉄の中で私の前のおじさんが、無遠慮に後ろに下がってくるのを私も認識していた。
だから私も、リュックで必死にガードしていた。Tシャツ1枚のおじさんに朝から密着するのは、正直季節的もごめんだ。
ただ、その横に女の子がいた。天パ気味の、肩の細い、先述の女子高生が。
私は「あー……」と思った。
おじさんはもちろん、自覚はない。無意識に下がってきていて、女の子を押し潰そうとしていることには気づいてもいない。
私は必死にリュックを背中に押し付けて、避けろと意志を示すが、汲んではくれない。
遂に、意を決して、私はとある駅に着いたタイミングで女の子を手招いた。
小さな声で。
「こっちおいで」
不審者かよ、と思うかもしれない。
でも、私の精一杯だった。女の子はぺこぺこ頭を下げて、私の懐へ入ってきた。ほっと安堵している彼女に、今度はリュックを押し付けないよう必死に握りしめた。
私は安心した、勇気を出せた自分に。
けれど、彼女は次の駅で降りてしまった。
私は正直落胆した。
情けないなと思った。
1駅しか彼女を守れなかった自分が、悲しかった。もっと早く声をかけていれば、おじさんだって悪気があったわけじゃないのに。
そして会社へ向かう10分程度の徒歩で祈った。
あの子が、自分が大切にされるべき存在であることを忘れないように。
こんな場所で、こんな地下鉄で、高校に通う自分を誇れるように。
ソーシャルディスタンスなら満員電車なんかなくなっちゃえばいいのに、と思った。
そんな朝のお話でした。
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