献血は祈り

私はよく献血に行く。
と言っても行けて年2回で、(女の子なので)
去年は健康診断で貧血と診断されたので1回しか行けなかった。

献血に行くと血管が細くて針が通らないと言われて腕に湯たんぽを巻き付けられ、
いざ!というときには針が怖くてチキって血管が縮んでしまいもう1回温めるなんてざらだ。

それでも私は献血をする。
献血は祈りなので。

初めて献血に行ったのは、血液型を知りたかったから。
田舎の病院で生まれたから、出生時に血液診断をしなかった。16歳になってすぐ、献血をした。
200㎖献血で、その時も針は怖かった。

血液型がわかってから、ちょくちょく通っている。高校生の時はジュースとお菓子が貰えるのが嬉しかった。

大学生になって、祖父が亡くなった。
親戚が集まった時に、従兄弟が亡くなった話になった。私は3歳のときで、ほとんど記憶にはなかったけど、膝に乗せてもらったことだけ覚えていた。

従兄弟は輸血や、血液製剤が有効な病だったらしい。

それを聞いた時から、私の献血は祈りになった。

私一人が献血したところで、人間が助かるか定かではない。賭けにしては分が悪い。
人は、分が悪い賭けに対して、祈るのだと思う。

店員という店員が苦手で、(そもそも知らない人と話すのが苦手)目も合わせられない。
でも献血のお姉さんたちは気さくだ。
針が苦手でも、リラックスですよー、とギュッと目を瞑る私に語りかけてくれる。

血を抜かれて、オレンジジュース片手にぼんやりしている時は、時折、二度と血なんか抜くかと思うけれど、やっぱり祈らずにはいられない。

私の血でなにかがどうにかなりますように。

血管細すぎて400㎖しかできず、年に2回しかご協力できませんが……。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?