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【桃太郎】大日向すいすいの皆さま

大日向三区の公民館で活動していらっしゃる「すいすい歩ける水曜日」の皆様にご協力いただき、初めての活動を行いました。
普段は70代から80代の方中心に毎週水曜日、6〜7名の方が公民館に集まって、ぴんぴんころりを目指して一緒に運動をおこなっていらっしゃいます。


お伺いした時の様子

最初は好きな方言や、方言についてどう思っているかなど、ざっくばらんにお話しいただきました。

改めて聞かれると分からないな〜とおっしゃいながらも

「日頃、気付かないで使ってる」
「(方言を聞くと)ほっとする」
「標準語だとぎこちなくなるもんね。方言が1番滑らか」
「(方言同士の方が)親近感が持てる」

といった気持ちをお伺いすることができました。

そしていよいよ「桃太郎」を方言に変換していただくことに!


活発なやりとり

「ここのセリフは独り言だから『食べらざ』…じゃなく、「食べらずよ』だな」
「元気な赤ちゃんだから『丸々とした』って言葉を入れるのはどうかしら」
「これって方言?」
「あのでっかいタライをお婆さん持ち上げてくるだかやなぁ。大変だよなぁ。洗濯物びしゃる(捨てる)か」

等々。みなさまの1時間に及ぶ活発なやり取りの末、出来上がった作品がこちら!


最後に

実際作業をしてみての感想をお伺いしました。
・頭をいっぱい使って楽しかった。
・この歳になって新しいことをするなんて思わなかった。外に出るって大切。
・ひ孫にも見てもらいたい。

方言チームでは、他にも「桃太郎」に挑戦してくださる方々を募集しています。
やってみたい!と思われた方は、佐久穂町役場、総合政策課政策推進係までご連絡お願いいたします。

TEL:0267-86-2553
seisaku@town.sakuho.nagano.jp

☆今回ご協力いただいた方々☆
由井 初代さん
由井 静子さん
小須田 民江さん
坂本 晴美さん
山口 和美さん
小須田 美代子さん
由井 千世子さん
小須田 京子さん
山口 ふじ子さん
      (順不同)

皆様、本当にありがとうございました!

(文・永井)


おまけ

【桃太郎 方言 大日向すいすいver】
むかしむかし、あるところにお爺やんとお婆やんがいただと。
まんちお爺やんは山にボヤ拾いに、お婆やんは川へ洗濯に行っただと。  

ある日、お婆やんが川のそばで、せっせと洗濯していただと。
したら川の上の方からでっかい桃が1つだけ
「どんぶらこっこ〜すっこっこ」
と流れてきただと。

「あれぇ、たまげいなぁ。おじいやんへのお土産に、うちに持って帰るとするか。じいやんと分けて食べたらうまいでなぁ。桃を持ってけえらざ。おじいやんと2人で食べらずよ。」
と言って、桃を持ってけえらざよ、と洗濯物をびちゃって、桃をえっちらおっちら持って帰ったとさ。
日が暮れてからお爺やんが山からボヤをしょってけえってきただとさ。

「婆やん、今けえったよ」
「お爺やん、けえったかい。待ってただよ。早く上がんな、いいものがあるだよ」
「そりゃぁありがてぇなぁ。そんないいもんってなんだい」
「これ見てみぃ、この大きな桃を」  
「へぇ、これはでっけぇや。どこの畑からこんなでっけぇ桃をもらっただ」
「買ったでもねぇ、もらったでもねぇ。川で拾ってきただよ」
「川で拾ってきたぁ?そんなことがあっただかい。」
といって桃を両手に乗せてじろじろ見てたら・・

「おぎゃ〜」
まるまる太った赤ん坊が飛び出しました。
「おやおや、まぁ」
お爺やんもお婆やんもおったまげて2人一緒に声をあげました。
「まぁまぁ、わしらが常日頃子供が欲しいと願っていたものだから、神様が授けてくれただよなぁ」
とお爺やんもお婆やんもうんと喜びました。
そして桃の中から生まれた子だで、桃太郎と名付けただとさ。


【桃太郎 原文】

むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがありました。
まいにち、おじいさんは山へしば刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。

ある日、おばあさんが、川のそばで、せっせと洗濯をしていますと、川上から、大きな桃ももが一つ、
「ドンブラコッコ、スッコッコ。ドンブラコッコ、スッコッコ。」
と流れて来ました。

「おやおや、これはみごとな桃だこと。おじいさんへのおみやげに、どれどれ、うちへ持もって帰りましょう。おじいさんと二人で分けて食べましょう。」
と言って、桃をひろい上あげて、洗濯物といっしょにたらいの中に入れて、えっちら、おっちら、かかえておうちへ帰りました。
 
夕方になってやっと、おじいさんは山からしばを背負って帰って来きました。
「おばあさん、今帰ったよ。」
「おや、おじいさん、おかいんなさい。待っていましたよ。さあ、早くお上がんなさい。いいものを上げますから。」
「それはありがたいな。何なんだね、そのいいものというのは。」

こういいながら、おじいさんはわらじをぬいで、上に上がりました。その間に、おばあさんは戸棚の中からさっきの桃を重そうにかかえて来て、
「ほら、ごらんなさいこの桃を。」
と言いました。
「ほほう、これはこれは。どこからこんなみごとな桃を買って来た。」
「いいえ、買って来たのではありません。今日川で拾って来たのですよ。」
「え、なに、川で拾って来た。それはいよいよめずらしい。」
こうおじいさんは言いながら、桃を両手にのせて、ためつ、すがめつ、ながめていますと、だしぬけに、桃はぽんと中から二つに割われて、

「おぎゃあ、おぎゃあ。」
といさましいうぶ声を上げながら、かわいらしい赤さんが元気よくとび出だしました。
「おやおや、まあ。」
おじいさんも、おばあさんも、びっくりして、二人いっしょに声を立てました。

「まあまあ、わたしたちが、へいぜい、どうかして子供が一人ほしい、ほしいと言っていたものだから、きっと神さまがこの子をさずけて下さったにちがいない。」
おじいさんも、おばあさんも、うれしがって、こう言いました。
そして桃の中から生まれた子だというので、この子に桃太郎という名をつけました。


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