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規格外のお花をアップサイクル こやまさおりさん/初出店者インタビュー

さくほリビングマーケットに初出店した方のインタビュー記事を連載しています。なにかにチャレンジしている人たちは、どんな思いをもって活動しているんだろう?背景にあるストーリーをお聞きしました。

草花に触れることが好きで、花農家さんのお手伝いを始めたこやまさおりさん。そこで目の当たりにしたのは、市場や生産現場には厳しい規格基準がありそれに満たない花は行き場を失っている実情でした。今回は、農家さんの協力で、規格外になったヒメヒマワリのドライフラワーを使って、日々の暮らしを彩るアップサイクル(廃棄予定であったものに手を加え、価値をつけて新しい製品へと生まれ変わらせる)商品を販売しました。

——さくほリビングマーケット(2024.8)出店してみていかがでしたか?

これまでもお客さんとして遊びに行ったことはあったのですが、店舗を持っていない人でも出店していいということを知り「だったら私でもやってみていいのかな?」という気持ちになったんです。さくほリビングマーケットの受け入れの広さを感じました。

ドライフラワーを扱いたかったので、「さくほリビングマーケットの屋台とドライフラワーは絶対合う!」というイメージも頭の中でありました。あの屋台、使ってみたかったんです。本当はもっとディスプレイにもこだわりたかったけど、やってみると、なかなか難しかったですね。

お客さんが花農家さんの現状の話もきいてくださったり、出店をきっかけに、幼稚園のちいろばさんと子どもと花が関われる場をなにかやってみようという話になったり。いろんな考えを持って活動されている他の出店者さんの思いにも触れられて、うれしかったです。

——今回、出店のきっかけは?

今、花農家さんのお手伝いをさせてもらっています。
思い返すと、実家にも花が溢れていたし、やっぱり花が好きなんだなあと。
一方で、出荷できない規格外の花がたくさん廃棄されていることを知りました。それはもったいないと思って、ドライフラワーにするなど、自分ができることを始めたんです。
農家さんから「使っていいよ」といただいた素材はいっぱいありました。だから、廃棄されている花がたくさんあるという現状を知ってもらいながら、アップサイクルでなにか力になれないかなと思ったのがきっかけです。

——2年前にご家族で佐久穂町に移住された小山さん、暮らしはいかがですか?

こんな風に、自分がお店を出店できるなんて思っていませんでした!
都会にいると、すでに活躍しているプロの方々がたくさんいて、自分の出番はないような気持ちになる。だけど、ここでは、自分のやりたいことを楽しんでいる人にたくさん出会えるから、わたしもやっていいんだ!と思えるようになりました。そして始めてみると、いろんな人を紹介してもらえるんです。都会にいるより、身近で何かを極めている人に出会えるような気がします。

子どものためもあって移住して来たけれど、大人も楽しそうなんですよね。大人の楽しそうな背中を、子どもたちに見せられるのがうれしいです。

——佐久穂町に来たからこそ、出店できたんですね。これからやってみたいことはありますか?

来年の春、自宅で小さなお店屋さんを始めようと思っています。
夫はナチュラルワインが好きなので、2人でワインとお花のお店を。
農家さんの規格外で行き場のない花たちを生かしてあげられたらいいな。今、自宅でも少しハーブなどを育てています。まだまだ勉強中ですが、やっぱり、花って目に入ると幸せになれますね。

花を買う場面って、誕生日とかお祝いとか、そういう特別な日の物というイメージがあるけれど、「週末だから」「ちょっと疲れたから」「元気が出ないなあ」という時にも手に取ってもらえるような花を提供したいです。

日常に溶け込む、花とワイン。
遠くの人じゃなくて、近くの人に届けられるお店。
そういうお店になればいいなと思っています。

Saori Koyama / instagram

writer 細川敦子

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