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わっかの/初出店者インタビュー

昨年度から、さくほリビングマーケットに初出店した方のインタビュー記事の連載が始まりました。なにかにチャレンジしている人たちは、どんな思いをもって活動しているんだろう?背景にあるストーリーをお聞きしました。

自分で育てたもち米で、おもちやおこわを作っているわっかのさん。20年以上農業に携わってきた経験を生かして、今「加工」のおもしろさを追求する姿をインタビューしました。

——豊富な農業経験をお持ちなんですね。

独身時代からひとりで畑を借りて農業をしたり、海外青年協力隊としてミクロネシアに行って野菜を食べることを広めたり、農業大学に行って住み込みで学んだり、現在は夫婦で農園をやっていたり…いろんな形で、20年以上農業に携わってきました。
 
今は、農薬不使用、無化学肥料、無除草剤のわっか農園もやりながら、わっかのとしては同じ環境でもち米を育てて、おもちやおこわに加工してマルシェなどで販売しています。おもちは杵づき。白餅だけでなく、カボチャやビーツなどの野菜でカラフルに色付けしたベジ餅、鞍掛豆を使ったお餅などもあります。

——生産だけではなく、加工にも携わるようになって感じたことはありますか?

加工を始める前は、自分たちが育て収穫した野菜やお米がどうなるのか、消費者にゆだねるしかありませんでした。でも、お餅やおこわにして販売すると、買ってくれた方の胃袋に入るところまでをイメージできる。それがうれしいですね。

——農業や食生活にかける熱い思いを感じます!

食生活を自分たちで維持できれば、生きていくことができます。逆に食生活を自分たちで維持できないということは、生きること自体、だれかに依存し続けるということにもなると思うんです。自給自足ができるって、生きるベース。それができれば、暮らしを笑顔でつないでいけるんじゃないかな。

——お餅やおこわに加工することのおもしろさは?

やっぱり、新しいものを作るときって、自分の思い込みが邪魔をするんですよね。
例えば、使う豆は新豆じゃなきゃだめ!とか。もちろん、新豆の良さはあるけれど、去年の豆だって使い方によってはおいしくなる。おこわだって、最初はもち米と言えばお餅という思い込みがあったので、思いつかなかった。でも、やってみたら、いろんな味で作れる。最近作ってみたのは、ホタルイカおこわとか、ホタテおこわとか。醤油と生姜で味を付けて。もちろん、試してみて失敗したものもいっぱいありますよ。リンゴとお餅をかけ合わせてみたかったのですが、なかなかうまくいかず商品化には至りませんでした。笑
それでも、思い込みをとっぱらいながら遊ぶことができるのは、とても楽しいです。

——今、取り組んでいるものはありますか?

かきもちを作ってみたくて、いろいろ試行錯誤しているところです。わっかのとしてはまだ1年半。どんなことができるか、模索しながら進んでいます。

writer 細川敦子

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