【ナショナルズがJ.ハリソンと再契約】お買い得物件
現地時間の10月22日にナショナルズがベテラン内野手ジョシュ・ハリソンと再契約に至ったと報じられました。契約は1年100万ドルで、打席数(200打席から)に応じて最大25万ドルのインセンティブが付きます。
復活したバッティング
33歳のハリソンは14年と17年に球宴にも選出されているベテラン選手です。高いコンタクト能力と積極走塁が自慢で、14年には打率.315・18盗塁をマーク。以降4シーズンは「打率.270以上・二桁盗塁」を維持しました。ですが、19年はキャリア最小の36試合の出場にとどまるなど低迷。今シーズンは開幕前にフィリーズから構想外となりました。
しかし、その後ナショナルズに加入すると内野のバックアップとして33試合に出場して打率.278・3本塁打・OPS.769と復活。故障でシーズン終了となったスターリン・カストロとハムストリングの痛みで欠場の多いハウィ・ケンドリックの穴を埋める活躍を見せました。
少ないサンプルながらOPS.769は球宴出場を果たし打率.315をマークした14年に次ぐキャリア2番目の高さで、出塁率.352はキャリアハイでした。またStatcastを活用した期待打率であるxBAは.311、同じく出塁率に似せたxWOBAは.361といずれも期待指標はメジャー平均を上回る高水準でした。来季も今年と同じ水準もしくはさらに上の成績を期待することもできるかもしれません。
高いユーティリティ性
今季はユーティリティプレーヤーとして、二塁(12試合)と三塁(10試合)を中心に外野両翼(7試合)もこなしました。ナショナルズは今オフで内野のバックアップを務めたアズドゥルバル・カブレラとハウィ・ケンドリックがFAになります。
二塁のレギュラーにはカストロ、三塁は新人のカーター・キーブームとルイス・ガルシアが争う形となるでしょうが、そこを支える内野のバックアップをどうするかが課題となっていました。しかも外野でもマイケル・テイラーが構想外→FA、アダム・イートンも球団オプションの破棄が濃厚と見られており、外野も手薄な状態です。内外野守れて経験豊富なハリソンは補強ポイントに完璧にフィットします。しかもハリソンなら若手のキーブーム&ハリソンがつまずいた時にレギュラー三塁手として起用しても見劣りしないでしょう。
クラブハウスでの働き
デイビー・マルティネス監督はクラブハウスやベンチでの雰囲気を重視する人物としても知られています。昨季は”ベイビーシャーク”ヘラルド・パーラがクラブハウスで圧倒的な存在感を発揮し、チームの世界一に貢献してくれました。今季はパーラが巨人に移籍したことで、ムードメーカーの不在が心配されていましたが、ハリソンがその役を担ってくれました。マルティネス監督は明るくリーダー性もあり、ゲーム理解や試合への準備の仕方も熟知しているハリソンのクラブハウスでの働きにも期待しているようです。
まとめ
①1年100万ドルという格安契約(ローリスク)
②今季キャリア2位のOPS.769と打撃復活気味
③内外野守れてチームの補強に適任
④リーダー性がありクラブハウスでの働きが期待できる
以上からハリソンは補強第一弾としては非常に良い動きと言えそうです。内野のバックアップ兼第五の外野手としての役割が見込まれます。ケンドリックやライアン・ジマーマンの去就が決まり次第、次の動きがありそうです。それではまた次回。
Photo:https://flic.kr/p/26pst3J
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