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睡眠時間が増えると痩せる?

肥満症の場合、医師の指示の元、食欲を抑制する減量薬を使って体重を減らす治療があります。
なかなか良い成績があるようです。

「食欲を抑える」は減量成功のカギです。

睡眠不足は食欲が増し、肥満を助長してしまうこと。
また、睡眠時間を増やすことで、エネルギー摂取量が抑えられ、減量できる可能性があります。

睡眠不足が肥満のリスクを高める理由

〇睡眠不足は、食欲を増加させるホルモン「グレリン」の分泌を促し、満腹感をもたらすホルモン「レプチン」の分泌を減少させます。この結果、過食につながりやすくなり、肥満への道を進む可能性が高まります。

睡眠時間を増やす事で痩せるのか?

普段6.5時間以下しか眠らない、BMIが25.0から29.9kg/m²の過体重の成人を対象に、睡眠時間を増やすことがエネルギー摂取量と体重にどのような影響を与えるかを調べた研究[1]があります。
参加者は2つのグループに分けられました。
一つは睡眠時間を2週間にわたり8.5時間に延長するグループ(睡眠時間延長群)もう一つは通常の睡眠時間を続けるグループ(対照群)です。

研究の結果、睡眠時間を延長したグループでは、平均して毎日155.5kcal少なく摂取するようになりました。
一方、通常の睡眠時間を続けたグループでは、平均して毎日114.9kcal多く摂取するようになり、さらに、睡眠時間が長くなるほど、エネルギー摂取量が減少するという負の相関関係が見られました。

体重についても、睡眠時間を延長したグループは平均で0.48キログラム減少しましたが、通常の睡眠時間を続けたグループは0.39キログラム増加しました。

この研究は、十分な睡眠を取ることがエネルギー摂取量を減らし、体重管理に有効である可能性を示唆しています。

まとめ

睡眠不足は肥満だけでなく、生活習慣病や精神面の健康にも悪影響がある事が言われています。「健康的に痩せる」ためには睡眠について見直すのはとても大切です。

何より、「食べるの減らす」より「よく眠る」は目標にしやすい。

よく眠れていると自然と痩せてくるかも。

睡眠時間を確保するための具体的な行動を考えてみましょう。

  1. Tasali E et al.: JAMA Intern Med 182(4): 365-374, 2022 https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

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