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ラストシーンが鮮烈。一生忘れないだろう映画「PERFECT DAYS」

ストーリーの細かいところは覚えてないけど、何年経っても覚えてる映画の1シーンがある。自分の人生にも刻み込まれるような、鮮烈な印象を残す1シーンがある。

例えば「リリィ・シュシュのすべて」でリリィ(salyu)の曲が大音量で流れる中、田園にて忍成修吾演じる星野が抑えられない感情を爆発させて叫ぶシーン。

例えば「スターウォーズ エピソード3」でユアン・マクレガー演じるオビワンがダークサイドに堕ちた弟子のアナキンに対して「You are the chosen one!(選ばれし者だったのに!)」と悲痛な表情で叫ぶシーン。

例えば「万引き家族」で安藤サクラ演じる信代が、警察に子供たちからどう呼ばれていたかを不意に聞かれ、涙を流しながら「なんだろうね」と繰り返すシーン。

例えば「すばらしき世界」ですべてが終わったあとに強烈なメッセージ性をもって、スクリーンに投影されるタイトルロゴ。

そのときに自分が抱えている何かしらの感情を、どストレートにえぐってくるような強烈な1シーン。

どんなに他のシーンが微妙だと感じても、僕は1シーンでも鮮烈に残る作品こそいい映画だと思っている。

「PERFECT DAYS」もまたそういう映画だった。

この世界には当たり前だけどいろんな人が生きていて。その人なりの生き方で、壮大なルーティーンの中に生きていて。

真面目なばっかりでもいられないし、かといって不真面目に生きてるわけでもない。その人なりのペースでそれなりに何とか生きている。

それぞれがそれぞれの世界線を孤独に生きていながら、ふとしたきっかけで違う世界線を生きる人と突然関わり合うこともある。

どうしようもなく嬉しいこともあれば、どうしようもなく悲しくなることもある。そういう日々がやってきてはまた終わる。日はまた昇り繰り返していく。

そんな情景を見事に描いたラストシーンは、また僕の心に深く刻み込まれました。特に役所広司のえも言われぬ表情は、演じるということの1つの到達点だと感じます。彼は日本の至宝です。

特に人生ひとつめの折り返しを迎えた40代中盤以降の人たちに見てほしい。

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