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ヨルシカ「月光」に行ってきた

12/11  ヨルシカ「月光」追加公演

※ネタバレ注意、主観強め

整番が終盤だったため開場ギリギリに到着
静かに雨が降っている、ヨルシカには雨が似合う
グッズのマフラータオルで雨を凌いだ

印象に残った曲について。など

セットリストはこちらから↓


Poetry-海底にて-

僕らは深い海の底にいる
表現欲に終わりなんてない
(一部抜粋)

ラジオやYouTubeでしか聴いてなかったあの声、息遣いがそこにあった
力強くテンポのあるpoetryだった

夕凪、八月

間髪入れずに2曲
夕凪、ビートカウントで会場の熱気が高まる
幕が降りる、suisさんとはっちゃんさんを直線上に拝める位置だった
整番とか関係なかった
八月、「何もいらない」で会場が弾けた

神様のダンス

一番メンバーが楽しそう なんかみんな踊ってた気がした
特にサポートの皆さん
間奏のあいだはsuisさんも楽しそうにサポートメンバーを眺めていた
間奏はアレンジちょっと入ってた気がする
途中suisさんの裏ボーカルも入っててライブなのにすごかった、音源よりよく聴こえた

六月は雨上がりの街を書く

この曲、音が粒を持って、質量をもって流れてくる感じがよいなあ、ほんとうに雨に聴こえる、窓越しの雨音。

……曲が良い(語彙力崩壊)

外の雨はまだ、降っていたのだろうか

雨晴るる

好きな曲。suisさん少し苦しそう
これだけの曲をぶっ通して歌うのほんとにすごい。90分ノンストップ。けど内心休んでほしいな、と思ってた

歩く

エイミーが歩く足元の映像
あれ?これってエルマがエイミーの旅した道を歩く歌じゃ…
と思ったけどこれは走馬灯なので(後述)エイミーが街を歩いた景色を見ている設定なのだろう

心に穴が空いた

MVと違う映像。写真が重なってく
エイミーが木箱に納めるため撮り溜めた写真だろうか

inst-フラッシュバック-

一番心に残った、ライブでinstの演奏を聴けたことが純粋に嬉しかった
車窓で始まり8/31で終わる、あとは覚えてないけどフラッシュバックとだけあって時系列に並んでいたのかもしれない
はっちゃんさんのピアノ大活躍

パレード

この辺りから激しく手を振ることはなく音楽と世界に聴き浸っていた

海底、月明かり

正面の深い青をぼんやりと見つめていた
月明かりは後に走馬灯だと分かる
ツアータイトル月光はその誘導だったのか

憂一乗

好きな曲。アコギ弾き語り的な雰囲気。
設定でギターはエイミーの持ち物だからエイミーのギターに合わせてエルマが歌っているのかもしれない

「ずっと」の2回目が短いの…よい……!!

ラストに向けて音源よりも力がこもっていてこんなにも情熱的だった…っけ…?と驚いた。
月明かりの差す海底から光の根っこを辿るように水面を見上げるエルマの絵が見えた
エルマはまさに私たちだった

走馬灯に
「見蕩れてしまっただけで」

終盤、泣きそうで、息の漏れる声が似合いすぎていた

ノーチラス

suisさんの声と同時に響くピアノがあまりにも透き通りすぎていた
朝焼け色が彼女を照らしていた

Poetry-走馬灯-

ずっと見えていたこの光は。
長い夢を見ていたようなこの時間は。
僕の見る走馬灯か。
(一部抜粋)

Poetryに関して
どのpoetryも日本語が美しい
そしてラップ調の間合いが素晴らしかった
助詞の使い方と動詞をはじめとする言葉の選び方、余白を大切にする精神、声の抑揚
彼にしかできない芸術の形だと感じた

だから僕は音楽を辞めた

聴き慣れた鍵盤が聴こえる
suisさんが感情の全てをぶつけていた、この人はむしろ役者なんじゃないかと思った
最後の叫びの残響はいつまでも忘れられない

Poetry-生まれ変わり-

生まれ変わってでも
僕は君に会いに行かないとだめだ
僕は今、瞼の裏に光を見ている
夜しか照らさない、夜明けにも似た光。
(一部抜粋)

負け犬のミニアルバムを聴きなおしたいと思った


エピローグ

届いた木箱をそっと開けるエルマ
中には「エルマに」の文字
デジャヴだ

それは

初回盤を購入した私たちそのものだった

私たちはエルマだった

【番外編】終演後、夏陰、ピアノを弾く

ああ、生まれ変わったんだと思った
エイミーは前世でピアニストを諦めたが
生まれ変わった姿でピアノを弾いていた
バス停で待ち続ける、エルマに会いに行くために

案の定、雨は上がっていた

翌日、冷える夜だ。余韻抜けきらぬままこれを書いている
今年最後の望月が朧げに鯨の群れを照らしている

後書き

演劇や映画なんかに形容される何かを観ているようだった

私たちはエイミーの走馬灯を見守るエルマだった
木箱を受け取るのもライブ当日の雨でさえもリアルの感覚としてエルマが私たちに憑依していた
曲を咀嚼して
アナログの物語に触れて
ライブで物語と一体化する
何一つ無駄のない芸術作品だ
ポエムリーディング、inst、歌、映像、全てがあってこその「月光」

ヨルシカはただのバンドなんかじゃない
世界に一つだけの作品です


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