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昇給・リスキリング・キャリアに関するスナップショットサーベイ―2023.03.16 Mercer Japan(Pick up#008-2) 

■Stats:
昇給・リスキリング・キャリアに関するスナップショットサーベイ
―2023.03.16 Mercer Japan

前回のnoteのリスキリングに関連する直近のサーベイがありましたので、取り上げます。

■レポートの概略

  • 賃金、リスキリング・育成、異動・社内公募、人事制度、政策に関する調査項目を設けて、2023年2月14日から28日にかけてスナップショットサーベイを実施。174社の企業から回答を得ている。

■参照データ / 将来への知見

向こう1年間で賃上げ(ベースアップ、賃金テーブルの見直し、通常の定期昇給以上の昇給)を検討している企業は、回答企業の約5割にのぼる。一方、定期昇給を含めた賃上げの平均値は3.0-3.5%程度と推定され、消費者物価指数の前年同月比上昇率(4.3%)*に比べて劣後する
*総務省「2023年1月分 2020年基準 消費者物価指数」

リスキリングが必要と考える企業は77%にのぼる一方で、従業員のリスキルに向けた予算を増額する企業は全体の28%研修・再配置などの具体的施策を実行した企業は23%にとどまる。リスキルの必要性を認識しつつも、多くの企業で具体的な取り組みは今後の課題である様子がうかがえる。

⇒岸田首相が2021年に経済界に求めた3%賃上げがベースとして各企業賃上げが行われているとも推測できる賃上げ平均値。また、リスキリングを実行できている企業が2割強という数値は、日本全体のレジリエンスの対応スピード感もまだまだ上がってこないとも考えられる。
そして、参加企業一覧を拝見し大企業での数値と考えると、そもそもの日本企業としての動きの限界もあるのだろうかとも考えてしまう。

どちらの数値も急激な増加は想像しがたいが、必ず必要な要素でもあると捉えているため、変化への期待をもちつつ、企業側からのアクションよりも先んじて動けるマインドは特に必要。

※参加企業一覧は下記より確認できます。
https://www.mercer.co.jp/content/dam/mercer/assets/content-images/asiapacific/japan/jp_2023_merit_increase_reskilling_and_career_survey.pdf


※表紙画像:Christina/Upsplash

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