見出し画像

”だし”を理解する-1

譛亥・縺ォ縺・°繧吶◆ 邏。蟶・讒・IMG_7717


紡希は和食料理の心臓部分といわれる”だし”に力を入れています。
だしについて詳しく何回かに分けて話をしていきます!
一番だしはお店の顔なのでこだわりがあるお店も多いと思います。

だしの素材とひき方の条件をリストアップ

1昆布の種類
2節の種類(カツオ節、マグロ節等)
3昆布と節の量及び水の量
4加熱時間と温度(昆布と節)

1昆布の種類

主に飲食店で使われている昆布は、利尻昆布、真昆布、羅臼昆布が主に使用されています。
うま味成分としてのグルタミン酸が多い順は、
羅臼昆布>真昆布>利尻昆布です。

紡希では、
真昆布をある程度の期間を寝かしてから熟成してから使っています。
その理由としては、
熟成することによって、
脂質酸化物の揮発とメイラード反応が起こるためです。

わかりやすく言うと、
昆布臭さをなくすこと(脂質酸化物の揮発)と、
香ばしい香り(メイラード反応)を昆布の足すためです。

2節の種類

カツオ節を使うかマグロ節を使うかは、
どのような料理に仕立てたいかによります。
うま味成分のイノシン酸はマグロ節>カツオ節
香りの質も異なるので総合的に考える必要があります

3昆布と節の量と水の量の関係

昆布と節の量が水に対して多いほど、当然うま味成分は多く抽出されます。
使う昆布や節でも当然うま味成分の量が違います。

グルタミン酸とイノシン酸は同濃度の時に
もっともうま味を感じるといわれています。

モノによって違いますが、
昆布のグルタミン酸量
真昆布1等3,049mg/100g
羅臼昆布2等3,384mg/100g
利尻昆布1等1,494mg/100g

節のイノシン産量
カツオ節474mg/100g
マグロ節967mg/100g

グルタミン酸のほうが多く抽出されるようになると、
後味のうま味の余韻が長くなります。

だからこそこのバランスが料理人の腕にかかってくるわけです!
紡希のだしを長岡1番になるよう日々勉強中です!

4加熱時間と温度

グルタミン酸、イノシン酸は水に溶ける水溶性です。
昆布の水出しであってもうま味成分であるグルタミン酸が水に溶けだしが引けます。
もちろん温度を上げるとグルタミン酸、イノシン酸は水に溶けやすくなるため、うま味成分は水に早く抽出される。

ですが香り成分は水には溶けないものが多いです!
このだしの香り大事ですよね。
香り成分は温度が高まるにつれ揮発していく。
香り成分によって揮発する温度は異なりますが、温度が高ければ早く揮発してしまうため、
だしを引いた後はすぐに提供するか、
密閉してできるだけ早く冷やすことで香りを保つことが重要です。


今回はここまで、
次回は日本のだしは世界とどう違うのか?
を書かせていただきます。

見ていただきありがとうございます。励みになりますので、良ければ”好き”を押していただけたら嬉しいです!