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胃腸風邪;吐き終わった後の水分補給

嘔吐中の注意点

胃腸炎での嘔吐は3〜6時間続きます。

この一番吐き気が強い時に
吐き止めの薬を使ってしまうと
吐きたいのに吐けなくなり
かえって辛い思いをするので
吐き終わるまでは薬を控えましょう。

<休日や夜中でも受診した方がいい目安>
6~12時間以上嘔吐が続いたり、緑色の吐物が見られる
明らかな血便、黒色の便が見られる
定期的に繰り返す激しい腹痛、啼泣(声を上げて泣くこと)
意識障害(顔色が悪いままウトウトする。刺激をしてもすぐに寝てしまう。抱きつく力もない。)

嘔吐が治ったら1時間がまん

嘔吐が治まったら
1時間は飲むのも食べるのもやめましょう。
(かわいそうだけどね・・・)

喉が渇いて
水分を欲しがると思いますが
胃がまだ過敏な状態で
飲んだ水分より多い量を吐いてしまいます。

胃腸炎で、一番気を付けなければいけないのは脱水です。

「飲んでは、嘔吐」を短時間に繰り返すと、
胃液も失われるので脱水状態が強くなります。

夜中に嘔吐した場合には、吐き気止めの坐薬を入れて、
そのまま寝かせてあげた方が
良い場合もしばしば見受けられます。
(嘔吐での脱水は軽度なので、夜は無理に水分補給させなくて大丈夫です)

どうしても水分を欲しがる場合は
口をゆすぐ程度にしましょう。

水分補給の仕方

嘔吐がおさまって1時間経ったら
最初の水分はティースプーン1杯から。
少量の水分は15分ほどで胃に吸収されるので
15分おきに少しずつ増やして飲ませあげましょう

ポイントは
根気よく、こまめに、少しずつ
です。

1時間あたり50~60mlが飲めるようになったら、
あとは飲みたいだけ飲ませてかまいません。
ただし、飲みすぎると嘔吐しますので注意してください。

1日あたりに飲ませる目安量は次の通りです。
・乳児:体重1kgあたり30~50ml
・幼児:300~600ml
・学童・成人:500~1.000ml

飲ませる水分は
経口補水液(OSー1)が一番いいですが
ポカリや、薄めたリンゴジュース、麦茶でも大丈夫です。

カフェインの入っている緑茶や
胃に刺激の強いオレンジジュースは避けましょう。
冷蔵庫から出したばかりの冷えた飲み物もやめた方が良いです。

嘔吐が治まってから1時間が経過し
水分を取った後嘔吐する場合は
吐き気止めの坐薬を使いましょう

簡単な脱水評価として、CRT(Capillary refilling time毛細血管再充満時間)というのがあります。

こどもの親指の爪を5秒ほど圧迫し離してみてください。
2秒以内に色が戻れば問題ないという指標になります。

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