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London Day2

11月13日 London Day2

ロンドン到着2日目.
まだまだロンドン市内の観光も済んでないけど,
本日はロンドンを飛び出してちょっと遠出のバスツアー.
バスツアーって,時間が制限されていて,行く場所も決められていて,
行きたい場所で,好きなだけ過ごすのが旅行の醍醐味だと思ってるので,
普段はあまりバスツアーは利用したことがない.
ただ今回ばかりは,イギリスに来たらどうしても行ってみたかった場所が,
電車とかを乗り継いで行くには大変な場所だったので初めてバスツアーを
利用することにした.

集合場所のVictoria Stationは宿から地下鉄で1時間くらい.
早起きして集合場所へ向かう.
宿を出ると天気は曇り.ロンドンといえば曇天と霧のイメージだったから,曇天でもそんなに嫌じゃなかった.
集合時間が早かったので,ギリギリの電車しかない.
海外の地下鉄はよく遅れるって聞くから,
ちゃんと時間通りに着くかドキドキしていると,案の定の遅延.
車内アナウンスを聞いていると(ちゃんとアナウンスがあるだけマシなのかもしれない),
信号機器のトラブルとのこと.
一般人が聞いてもなにも思わないかもしれないけど,同業者としては,
あ,,,お疲れ様です....と思わず言ってしまうトラブルだったので,
大人しく運転再開を待つ.

最終的には電車も巻き返してくれて,おおむね時間通りに到着.
近くのカフェで朝ごはんを購入.
ハムとチーズのサンドイッチとラテ.
勝手なイメージだけど,海外の朝ごはんって感じ.
大抵のメニューがハムとかチーズとか卵とかが入ってる.
海外に来たんだなーって実感した瞬間かもしれない.

時間通りにツアーガイドさんが到着.Kevinというらしい.
今回のツアーは日本語も対応可能のツアーだったみたいで,
Kevinは名簿に日本人がいるのを見ると
(この時のツアーには自分ともう一人日本人がいた),
日本語でのガイドもしてくれた.Kevinの日本語はとても流暢で,
聞くところによると一時期日本に住んでいたらしい.

そんなこんなでツアーバスに乗り込む.
バスツアーが苦手な理由のもう一つは,席が小さいこと.
案の定,今回のツアーもバスはぎゅうぎゅう詰め.
車内は思ったより綺麗だったけど,座席は日本の夜行バスみたい.
密な座席では誰もマスクはしておらず,ぎゅうぎゅう詰めになっている.
Kevinも普通にコールアンドレスポンスをしてきて,
お客さんもみんな声を揃えてYeah~!!みたいなテンション.
やっぱり日本と雰囲気違うなあ.
どっちがいいとかそういう話じゃないけど,不思議な感じがした.

最初の到着地はウィンザー城というところ.
「ロンドン 観光」
で検索したらわりと上位に出てくる観光スポット.
でも正直言うと,絶対行きたい!
ってほどには思っていなくて,
今回のツアーでたまたま訪れただけ,という場所.
でも予想外に楽しめた,という場所.

日本のバスツアーだと,団体専用窓口があって,事前に話を通してあって,
ほとんど並ばずに入れるようなイメージだったけど,
こっちのバスツアーは違うみたいだった.
(日本のバスツアーもほとんど行ったことないからあれだけど,)
まずバスの中で,
「早く入るために急いで並んでね!」
「着いたら速やかに付いてきてね!」
みたいな感じで,結構慌ただしかった.
バスがつくやいなやみんなで早歩きで入り口へ.
入り口に到着すると,なるほど長蛇の列.
他にも同じようなツアーの人たちが団体で並んでいて,
列は城壁の外まで続いていた.
これは時間かかりそうで退屈だなあ


左の髭の人がKevin

と思っていたら,突然のKevinの演説タイムが始まった.
ウィンザー城の歴史について,身振り手振りで紹介してくれる.
まるで演劇みたい.

ユニークなバスツアーだな,
と思っていたら,
すぐ隣のバスツアーのお姉さんも演劇さながらの解説を始めた.


どうやらこれがこっちのバスツアーの常識みたい.
日本のバスツアーだと
え〜,左手に見えますのは〜,
かの有名な〜,二条城でございます〜
みたいなテンションでゆっくり喋るイメージだけど,こっちのツアーは

....ときは戦乱の世!!!織田信長,豊臣秀吉らが天下統一を果たすも
その政権は長くは続かず,,,,
そんな中,見事な手腕で政権を作り上げたその人物とは,,,,!
(マイクを聴衆に向ける)
\\\\\ 徳川家康〜!!! /////
そのとおーり!
そうです!こちらに見えます二条城,築いたのは徳川家康!
家康は徳川家の,,,,,,,,,

終始こんなテンションでコールアンドレスポンスしながら解説がつづく.
全部は聞き取れなかったけど,終始ツアー客が
\\\Richard! Yeah〜♪///
みたいな感じで盛り上がっていた.

そんな感じで盛り上がっていると並ぶ時間もあっという間で城内へ,

今回のツアーのメインはここではなかったので(失礼),
あまりウィンザー城のことは予習せずに行った.
城というくらいだから,シンデレラ城とか,モン・サン・ミシェルみたいな外観を想像していたのだけど,
今回の城はそういった趣ではなくて,

こんな感じだった.
こういう城もあるんだと思いながら城内を歩く.

城より,城下の景色に惹かれた.
伝わりにくい写真ばかりなのがもどかしいけど,
(こういうときに広角レンズ欲しくなる)
なんというか,
よくある城下の景色で,日本でも城は高いところに建ってるから
似た景色ってあると思うけれど,
見渡す限り,近代的なビルとかそういうものがほとんどなくて,
タイムスリップしたみたいな,不思議な景色だった.
日本の城からの景色って必ずどこかにビルとかが見えてしまうけど
そうじゃなかった.

城内は撮影禁止だったので写真はないけれど,当然のごとく
豪華絢爛という言葉が似合う場所だった.
ちゃんと水も電気も通っているドールハウスは圧巻.
ほんとに昔の王様はこんなところで生活していたのかな.
当たり前だけど全く想像できない.

一番印象に残ったのが,ロングウォークという場所.
これは城の中ではなくて,城まで続く並木道のことで,
文字通りのながーーーーーい道なんだけど,これが本っ当に長い.
全長4kmの道のりがまっっっすぐに伸びている.
城内のある場所から見ると,城門を通してこのロングウォークを
端まで見渡すことができる.
4kmのまっすぐな道って想像が難しいと思うんだけど,
昔,通ってた中学の近くに王子製紙の大きな工場があって,
その外周が4kmで,毎年冬になるとマラソンで走らされて,
中学生には途方も無い長さで死ぬほど辛かったのを覚えている.
死ぬほど辛かった工場外周がまっすぐに伸びているのを想像しながら見た.
ただまっすぐなだけでもすごいんだけど,このまっすぐな道の全貌を,
城門の小さなアーチの中から見渡すことができる.
こんな場所があったとは知らずに来れてよかった.
ここも当然撮影禁止なので写真がないのが残念.
気になったらGoogleで検索してみてください.

基本的に旅行にいくときは,事前に行きたいところを調べて,
どんな景色が待ち受けているのか知った上で行く場合が多かったんだけど,
そういった事前の情報がない状態で見つけた景色には,
思いもよらない驚きとか,そんな景色に出会えた嬉しさとかが込み上げて,
いいものだなと気づいた.
友達と旅行にいくときも,自分はプランを立てたり,
当日も誘導するような立ち位置なのだけれど,
たまには誰かについていく旅がしたいな,と思った.

城内にはお土産屋さんもあって,ロイヤルグッズがたくさん売っている.
時期的にクリスマス前だったので,ロイヤルグッズもクリスマスムード.
国を上げてのクリスマスムードだからこそ,日本のクリスマスにはない,
文化として根付いたクリスマスの雰囲気を感じる.
日本のクリスマスはどうしてもコマーシャル感が出てしまって.

国会議事堂がオーナメントで飾られたりしたら,
もっとコマーシャル感が減るかもね

なんてことをぼんやり考えていると,このツアーの一つの問題に気づく,

時間がない.

このバスツアー,1日で3ヶ所をめぐるツアーで,
それぞれの施設に入るのにも並ぶし,移動時間もかかる.
の,で,
観光の時間は1ヶ所1時間もない.
それなりに足早に歩いたつもりだったけど,集合時間まであと15分.
おまけにこの間に昼食を獲得しないと今日のお昼はお預けになってしまう.
行きのバスの車内でKevinがおすすめしてくれたお店があったんだけど,
当然のように人気店で,到底15分では間に合わない.
しゃーなし近くの手頃なカフェ(カフェに失礼)で
サンドイッチとクロワッサンを購入.
こういうときにクロワッサンを買うのが癖になってる.
パリで感動的なクロワッサンを食べて以来だ.
あのときの感動には再び出会えていないけど.


バスに戻って昼食にありついている間も,相変わらずKevinが喋るのなんの
喋りながら息切れしているのに,それでも喋り続ける.
息切れしながら喋り続ける人,大学の授業でもいたなー,
内容が難しすぎて単位を落とす人が多い授業で,
毎授業黒板10枚分くらい板書をする.
永遠に腕と口を動かし続ける先生だった.

昔の記憶に思いを馳せながらぼんやりしてると,だんだん空が明るくなって


今回のバスツアーに参加した最大の目的


ストーンヘンジに到着.

せっかくイギリスに行くならどうしても行ってみたかった場所.
歴史を知ってるわけでもないし,なにか思い出があるわけでもないけど,
なんとなくこの天文的な雰囲気というか,宇宙的な感じ(表現が雑)が
気になっていた.


そしてこれは曇天より青空が絶対だと思うので晴れてくれて本当によかった

いろんな角度からパシャパシャと


満喫した.
昔は中に入って石を触れたそうだが,いまは柵が設けられ,
中に入れるのは夏至と冬至の日だけらしい.
残念だなとも思ったけど,逆に中に人がいない中で写真が撮れるから
これはこれでありだったかな.

近くで見ると,想像より大きい.5mくらいあるのかな.
それくらいの大きな石の上に,横長の石が積み上げられている.
まあ,ちっちゃい頃の石積み遊びがそのまま大きくなったかなっていう
見た目だけど,よくよく考えるとこれを数千年前の,
電気も機械もない時代に作ったんだよなと思うと,なんかロマンだった.



柵の前に人がたくさん集まっていて,
たかが石のオブシェに人が群がっている光景もまた乙だった.

相変わらず時間はないので,名残惜しくもバスへ戻る.
バスへ戻る道,今回のバスツアーで唯一の日本人と話した.
名前は忘れちゃったんだけど,大学4年生だそう.
就職も決まって,学生最後に語学留学に来たとのこと.
ウィンブルドンに滞在していると聞いて,全英オープンうらやましい.
たくさん休みをとって海外に来れる機会もそんなに多くないから
今のうちに楽しんでおいでよ,と年配っぽいアドバイスしてしまって
時の流れを感じた.


最後の目的地

最後の目的地が一番知らない場所だった(失礼)

Bathという街らしい
街自体が世界遺産に登録されていて,ローマ時代の街並みが多く残る場所.
追加で申し込めば浴場跡も見学できたらしい(テルマエロマエ的なやつ).
この短いツアーの中で街を散策しながら浴場まで行くのは諦めた.

前情報もとくになかったので,あてもなく街を歩いてみる.



この通りに本屋さんとかがあった

さすが街自体が世界遺産に登録されてるだけあって,
どこを歩いてもこんな街並みが広がっている.
京都ほどメジャーじゃないけどそれっぽい街並みがある
石川とか高山とかそんな感じの街だった.
日本の伝統的な街並みもそれなりに雰囲気があっていいけど,
欧州のこういう街並みって,ちゃんと生活してる感がある気がする.
日本だとこういう街並みって,観光のために整備されていて,
並んでいるお店もお土産屋さんとか食べ歩きの店頭販売とか,
そういうものが多いけど,こっちはもっと生活が根付いてるような,
街並みの中に本屋さんとかもあって,普通に人が暮らしてるような.

最近,本屋さんが好きになった気がする.
昔は欲しい漫画があってとか,参考書を買いにとか,
本屋さんに行くときはたいてい目的が決まっていて,
それが売っていれば本屋さんはどこでもよかった.
でもいろんな本を読むようになって,
本屋さんで偶然見つけた本をジャケ買いしたりするようになると,
本屋さん巡りが楽しく感じるようになった.
お店ごとにそのポリシーというか,考え方というか,色があって.
ウリにしてる本とか,ジャンルの分け方とか,特色があって面白い.
だから同じ本を扱ってても同じ本屋さんはなくて,
だから1日にいくつも本屋に行ったりすることもある.

今回の旅もいくつか本屋さんに訪れたけど,やはりそれぞれ色があって.
今の季節だとやっぱり店頭にはクリスマスの本が並んでいるんだけど,
「A Ukrainian Christmas」という本を中心に置いている本屋さんもあった.
あと日本の漫画コーナがある本屋さんとかも.
わざわざ海外旅行にきて本屋さんでのんびりする,
なんてのも一人旅の良さだったりするのかもしれない.


通りすがりの,農地直送感をアピールしてるアイス屋さんでアイスを買う.
並んでいるのは子供ばかりだけど,大人のアジア人だけど気にせず並ぶ.

牧場ソフトクリームとか,〇〇農場バニラみたいなのに弱い.
北海道なんて行こうものなら1日に3つくらい食べたりする.
イギリス農場のお手並み拝見.

思ってた牧場クリームさではなかった(もちろん美味しかったけど).
(あとでわかったことだけど,頼んだアイスは普通のcreamじゃなくて,
clotted creamだった.味が違ってて当然だったねごめん)

適当にふらふら歩いてたら,木細工のこじんまりとしたお店を発見.
おじいさんが営んでいるお店で.店内ではおじいさんが,
お姉さんにカラクリ箱の開け方を教えていた.
ああいうのって面白そうよねえ.高いし持って帰れないから買わないけど.
クリスマスのかわいい飾りがあったのでお土産に買っていくことにした.
レジでおじいさんに
クリスマスツリーに飾るのかい?
と聞かれて,咄嗟に返事ができなかった.


...そうか,こういうのはクリスマスツリーに飾るものなのか,
たいていの家にはクリスマスツリーが置いてあるものなのか,
とか色々考えてしまった.   素敵な文化だなあ.



帰路のバスへ乗ると,
相変わらずKevinがよく喋る.
でもそんなKevinも途中で静かになるくらい帰り道が長かった.
ここまではせかせかと移動してきたのであまり気にならなかったけど,
座席の狭さがここで威力を発揮,腰が悲鳴を上げていた.


なんとかスタート地点の駅に帰ってきたけど,
それからレストランを探す気力もなかったので,
スーパでお惣菜でも買ってみることにした.
宿の最寄駅でスーパーに入る.
ドイツで日清のカップ麺をスーパーで買ったのを思い出して,
カップ麺を探したけど,売ってなかった.
部屋にレンジはあったと思い出して,レンチンで食べれる冷凍食品を買う.
朝からチーズいっぱい食べてたのに,自然と手が伸びたのはラザニア.
チーズ食べ過ぎ.

この駅,あまり治安が良くないので,スーパも心配していたけど,
レジ打ちは30代くらいの優しそうな女性の人で,なんか安心.
いくら治安が悪そうって言っても,住宅街なわけだし,
子供とかもたくさん住んでるもんね,と心の中で謝罪する.
袋もらうのも勿体無かったので(エコバッグ持ってたけど部屋に忘れてきていた.この後の旅でもずっと部屋に忘れて一度も活躍しなかった),
キンキンの冷凍ラザニアを懐に抱えてLodgeに帰ったのはいい思い出.

帰ってレンチンして食べたラザニア,Theイギリスの食事って感じだった.
要はそんなに美味しくなかった.これも思い出.


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