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哲学に学ぶ3大幸福論① バートランド・ラッセル

前回の記事は「ウェルビーイング(Well-being)」についてお伝えしました。幸福には人によって色々な捉え方がありますが、かつての哲学者は「幸福」について研究や考え方をまとめています。
今回は有名な哲学者であるバートランド・ラッセルの「幸福論」についてお話したいと思います。


1.哲学者ラッセルの著書『幸福の征服』

バートランド・ラッセルはイギリスの哲学者であり、1930年に著書『幸福の征服』を出版しました。この著書で、ラッセルは「幸福とは何か」「幸福を得るためにはどうすればよいか」という問題を探求しています。

2.ラッセルの「幸福論」

ラッセルは『幸福とは主観的な経験』であり、『物質的な豊かさや社会的地位などの外的要因ではなく、内面的な喜びや充足感を通じて幸福を得ることができる』と主張しています。また、幸福になるためには視点を自己の外へ向けて自分を宇宙の一部だと認識して、妬みや競争から解放されることが必要であると言っています。

3.幸福を得るために必要なこと

ラッセルは、幸福を得るためには以下のような条件が必要だと述べています。これらの条件は、人間が自分や他者に対して『ポジティブな態度を持つこと』を促すものであり、それによって心の平和や喜びを感じることができるとラッセルは考えています。

  1. 健康であること

  2. 知的な興味を持つこと

  3. 活動的であること

  4. 他者への共感を持つこと

  5. 自分の能力に見合った仕事をすること

  6. 自分の人生に意味や目的を見出すこと

最後に:幸福は自分の中にある

以上がラッセルの唱える幸福論になります。
ラッセルの幸福論は1930代の著書になりますが、現代社会にこそ有効な指針であると言えます。物や情報が溢れる時代だからこそ、物質的な欲望や社会的な評価に囚われず、自分自身の人生に意味や目的を持つことで、幸福に近づくことができるのでしょう。これは中国の哲学者である老子の「足るを知る者は富む」と同じ考え方にもなるでしょう。

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