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回顧録③ 反抗しなかったら身体が反抗した中学生時代

幼少期、小学生時代と書いて
「これって自己紹介ではないのでは…?」
と思いタイトルを変えました。
まずは自分の今までを全部書いて、その後改めて自己紹介を書こうと思います。

今回は中学生時代を。


私の小学校は、私立に行かなければ全員同じ中学校への進学でした。
なので「仲良しグループ」のメンバーも殆ど同じ中学へ。

でもクラスが分かれた事と、習い事に注力したくて部活動に入らなかった(特例として認められた)事が功を奏して、みんなで同じ部活に入った彼女たちとは「いい距離感」で付き合えるようになりました。
詳しくは書けませんが、あの時みんなと一緒の部活に入っていたらちょっと大変そうだったので、同じ部活に入らなかった自分グッジョブ。

中学生といえば、反抗期。
親との精神的分離の為に起こるあのイベント(解釈が雑)ですが、私には起こりませんでした。


「起こせなかった」と言った方が正しいかもしれないです。


母が亡くなってからは、父方の祖父母が家に来て私たちの面倒を見てくれていたのですが、「いじめられた」と泣いて帰ってくる孫に「泣いて帰ってくるんじゃない!」と檄を飛ばす、圧強めな祖母。
実際に高血圧持ちで、私が小学生の時に脳梗塞で救急車に運ばれて入院しました。


明け方に発作を起こした祖母の姿は、母の時には分からなかった「死」を実感させられるほど衝撃的でした。


幸いマヒや言語障害などの後遺症もなく退院できたのですが、高血圧気質は変わらなかったので、ちょっと口答えしようもんならカッとなって怒鳴るし、家飛び出すし、血圧上がって具合悪くなるし…

そんな脳梗塞発症した事がある高血圧持ちの祖母に「お前たちの為に命捧げてるのに」的な怒り方されたらもう何も言えん…

というわけで「抑圧されていた」とまでは言わないにしろ、反抗しすぎると祖母の命に関わりかねないので、わりと祖母の教育に従って過ごしていました。


「じゃあ父親に対してはどうだったんだ」というと、祖母と対照的で「勉強しろ」とか「ちゃんとしろ」とか言わず、性格も飄々としていてあまり「親」っぽくなかったので、これまた目立った反抗期は訪れませんでした。


そんなこんなで思春期特有の反抗期は精神的には起こらず過ごしていた中学2年生のある日、謎の腹痛に襲われます。

「痛すぎて動けないほどではないけれど痛い」という感じ。

場所的に盲腸が近かったのではじめは虫垂炎を疑われたのですが、どうやら違う。でも痛いし、なんなら太ももの方に痺れた様な感覚もある…

そんな状態が続き検査入院をする事になったのですが、色々調べても原因不明…
試験開腹(お腹を切って直接見て調べる事)を提案された段階で、父が「何もわからない状態でメスを入れて欲しくない!」と断り退院。
「もしかしたら生活環境のストレスなんじゃないのか…?」という事で、中学3年の時に祖父母には故郷に帰ってもらう事になりました。

我が家は狭い団地住まいで、1LDKのレイアウトに大人3人と子ども2人の5人住まい。人口密度が高くプライベート空間皆無の生活。
色々と飽和状態で、身体的に反抗期が来てしまったのかもしれません。

この時私・父・祖母できちんと話す事ができれば良かったのですが、有耶無耶なまま祖父母の帰郷が決まってしまった為、後味の悪い別れになってしまいました。

特に祖母や一部の親戚には「用無しになって(私が)追い返した」という様な解釈になってしまい、顔を合わせにくい状態に…

確かに「命がけで孫育て」してくれていた祖母にとってはそう感じたかもしれません。

でも、高齢で友人ともすぐ会えない様な土地で、本当に命絶えるまで孫の面倒を見るんじゃなくて、ゆっくりと身体を休めて自分の時間を過ごしてほしかった。
ぶつかることのほうが多くて、身体に反応が出るほどストレスに感じ始めていたのも事実だけれど、私たちを育ててくれた事には言葉に表しきれないほどの感謝があるのも事実で…

14、5歳の私には、祖母に伝え切れるほどの力がありませんでした。

祖母は、故郷に帰って1年少しで他界しました。
最後まで祖母が私の事をどう思っていたかは分かりません。

私が「追い返し」さえしなければ、もっと長生きできたのかもしれない。
私が祖母の寿命を縮めてしまったのかもしれない。

3人暮らしになった後、父は「これで良かったと思うよ」と言ってくれたし、私もそうだと思います。
でも私の中での罪悪感と自問自答は完全には消えません。

謎の腹痛については、結局原因究明ならず完治はしていませんが、環境の変化のおかげか、その後通った鍼灸が身体に合ったからか改善しました。

そんなこんなで長々と書いてしまいましたが、反抗期に振り回された(振り回した方かもしれませんが)中学生時代でした。

つづく

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