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インとアウトの視点

ぐっと寒くなってきた。
私にとって秋口から冬にかけての冷気は心地よくて、好きな季節だ。
なんとなく身が引き締まる。
学生時代を過ごした北海道では、雪が降り積もると明るく、なぜか暖かくも感じる不思議。
それがそのまま、学生の頃の友人や研究室の先生方や仲間との思い出に繋がっている気がしている。

沢山の思い出があるけど、いつもふとした瞬間に浮かび上がるのは恩師が卒業式の時に話してくれた一言。

「カメラについているズームイン・ズームアウトの視点を意識して過ごしなさい」

研究をしているとどうしても視野が狭くなりがちだ。
そんな時こそ、ズームアウトしてみることで新しい視点が見えてくる。
逆にズームアウトし過ぎると、何を見ればいいのか分からなくなり散漫になりやすい。
そんな時は、どこでもいいから突っ込んで考えてみる。
この考え方は、研究だけに限らずどんなことにも応用できる。
社会に出て煮詰まったりふてくされそうになったら、カメラのズーム機能を思い出して視点を変えてみて欲しい。

そんなお話だった。
ズームインしやすい私は、このお話を聞いて目から鱗で、涙が出るほど感動した。
(ちなみに私が大学で研究していたのはキンギョのウロコ笑)
絶対に忘れないでおこう、と事あるごとに思い出していたら、自然とふとした瞬間に思い出せるようになった。

それが功を奏したのか、社会に出てからの学びに本気で難しいと感じたことはあまりなかったように思う。
間違ってると言われるかもしれないけど、自分なりの深さと視野の大きさで見に行くことの楽しさの方が勝るようになった。
それでいいって心から思えるようになったのは最近だけれど、本当にたくさんたくさん助けられてきた。
私なりのカメラのズームとアウトだからこそ、見えてくるものがある。
その嬉しさ楽しさをシェアしたくて、このお話をみんなにも。

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