よく行く珈琲屋の話

平日昼休みによく行く珈琲屋がある。本業は焙煎した珈琲豆の販売で、その豆を売るために安く持ち帰りのコーヒーを売っている。自分が何年前から珈琲に凝り出したかも最早覚えていないけれど、旅先で飲むどこのコーヒーよりもこの店のコーヒーが美味しい。なのに安い。センター分けのいけすかない細男がやってるコーヒースタンドより安くて美味いのだ。これは行くしかない。潰れてほしくない店の一つだ。ところが昨今の円安の影響を受けてどうやら経営が苦しそうである。珈琲豆は輸入するものだからそりゃそうなんだけど、この店は値上げをしない。もうありとあらゆる店が値上げしてるんだから便乗して値上げしたとて誰も文句は言わないだろうに、頑なにお値段据え置きなのである。ぼくは昼休みにしか行かないけど、自分以外に珈琲豆を買ってる人はあまり見かけない。テイクアウトコーヒーを買う客ばかり。それでいて店員さんは2人体制。2人分の給料を賄えているのか。勝手ながら不安になる。本業が別にあって、珈琲屋は道楽なんだろうか。店員さんとそんな話が出来るほど仲がいいわけでもないのでせめてもの応援で今日は珈琲豆を2種類買ってみた。好きな店にはお金を落としていかねば…

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