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匂いはコミュニケーションのツール(猫脳がわかる!より⑤)

前回の記事はこちら↓

本からの内容が続いています。
まだ嗅覚も味覚も触覚の話も残っている。。
他の話もしたいので、ピッチを上げていこうと思います。

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今回は猫の嗅覚についてです。

①ニオイを感知する能力は嗅上皮の面積で決まる

どれだけのニオイを感じることができるかは、ニオイを感じる細胞がならぶ嗅上皮の面積で決まります。
面積が多いほど嗅細胞の数が多くなり、嗅覚が優れていることになります。

■嗅上皮の面積の比較

人間:切手サイズ(約4平方センチ)

猫 :カードサイズ(約40平方センチ) 

犬 :小さなハンカチサイズ程度


つまり、
猫は人間の20〜30万倍のニオイを感知
犬においては人間の100万〜1億倍のニオイを感知している
ということです。

犬には敵わないものの、猫も最大30万倍私たちよりもニオイを感知していると思うと、人間でもウッと思う香水のにおいなど、犬や猫たちはどう感じているのだろうと恐ろしくなります。
言葉の通じない犬や猫たちは、人間からしてみればとんでもない環境下で生活しているのかもしれないですね。

②猫は+α嗅いでいる

さらに猫は+αでニオイをキャッチする方法があります。
その+αというのが鼻鏡の構造にあります。
鼻鏡というのは、鼻先の毛の生えていない部分のことなのですが、鼻鏡は汗と皮脂で湿っており、空気中に漂うニオイ分子を吸着する仕組みになっています。


この鼻鏡、鼻の穴から繋がって横に少し切れ目が入っているのがポイントです。

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横から見るとわかりやすいです。
この切れ目によって、正面だけでなく横からもニオイ分子をキャッチすることができるので、より広範囲のニオイを嗅ぐことができるようになっています。


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ちなみに、犬も同じように鼻鏡に切れ目が入っていました(全犬種が該当するかは不明です)。

③なぜニオイがコミュニケーションのツールになるのか

この優れた嗅覚を猫はコミュニケーションに使います。
具体的には、お尻から分泌されるニオイを嗅ぎ合い、コミュニケーションをします。
なぜお尻のニオイを嗅ぎ合うことがコミュニケーションに繋がるのかというと、お尻から分泌されるニオイから、相手の性別、血縁関係、発情の有無などさまざまな情報がわかるのだそうです。
主に言葉のキャッチボールである程度の時間をかけてコミュニケーションをする人間とは違って、一瞬でいくつもの情報を得ることができるわけです。犬も同じ原理でお尻のニオイを嗅ぎ合っているのかもしれません。
面白いのが、ニオイを嗅ぎ合う際は、優位な立場の猫が先に相手のお尻のニオイを嗅ぐという礼儀作法もあるのだとか。
コミュニケーションに身分ごとの作法があるというのもまた面白い点だと感じました。

④ちなみに

フレーメン反応というのをご存知ですか?
猫好きの方はご存知だと思うのですが、猫が真顔のまま口を半開きにして固まっている状態のことを指します。

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フリー素材にあったので、載せておきます。
こんな感じの顔になります。

この状態は、ニオイの中のフェロモンを確認している顔だそう。

ニオイを嗅いだあと、フェロモンは上顎の裏にある鋤鼻器(じょびき:ヤコブソン器官)で感じ取られるため、よりフェロモンを感じられるよう鋤鼻器に空気を送り込むため、このような表情になります。
失礼ながら少し間の抜けたなんとも愛らしい顔になるので、猫好きたちに愛される表情の1つです。
ちなみにこれはネコ科のライオンやトラ以外にも、シカやウマなどにもみられる現象なのだとか。







次回は味覚についてです。




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