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完結! #ペットショップに行く前に って?【その四】

今回もご訪問いただき、ありがとうございますmm

この記事がはじめましてという方は、ぜひ【その壱】からお読みいただけると嬉しいです!


里親になるという選択


里親ってどうやってなるの?
よく知り合いから連絡を受けます。
今回は、せっかく保護犬保護猫に興味を持ってくださった方々が素敵な出会いを逃さないよう、#の真意の一部でもある『里親制度』をご紹介します。

里親になるためには、以下のようなステップを踏む場合が多いです。

気になる子を見つける

本当に自分に合う子なのか、情報を確認

決心できたら里親に応募

会いにいく、面談を受ける

問題なければトライアル開始

トライアルも問題なければ、本格的に里親に!

だいたい上記のような流れで進みますが、里親になるためには複数の方法があります。

【1】里親募集サイトで出会う

〈メリット〉
・多くの犬猫を閲覧できる
様々な犬猫の中から、自分に合う子を選ぶことができる
※見た目ではなく、自分のライフスタイルに合う子という意味
(例)仕事で外出が多い場合→かまわれるより一人が好きな子/先住猫がいる場合→他の猫とも仲良くなりやすい子、等
・コロナ禍で直接会うことが簡単には難しい今、一番早い手段

〈デメリット〉
最初は写真や紹介文のみでしか判断できない
・一部の、受け取ってさえもらえればいいと考えている譲渡元を見抜きにくい
※そういった譲渡元は対応も煩雑な傾向にあるため、コミュニケーションを重ねて違和感がある相手からは受け取らない方がいい


まずは私がよく耳にする里親募集サイトを2つご紹介させてください。
念のためお伝えしますが、私は以下の里親募集サイトとは無関係で、サイトを紹介することで金銭を頂いているわけではありません。掲載することに忖度はないので、全て私一個人の意見と思ってお読みください。
里親募集サイトはこの2つ以外にも複数ありますので、是非検索してみてください!

(1)ペットのおうち

これまで私がボランティアに参加させていただいた団体さんは「ペットのおうち」に里親募集情報を掲載していることが多く、存在を知りました。

募集対象地域、動物の年齢層、単身者や高齢者でも応募可能かどうかなど、検索方法が充実しており、自分に合った子を探しやすい作りになっています。

里親募集は犬猫以外にも、小動物や魚や爬虫類もあります。
里親募集以外に、保健所に収容されている犬猫の情報もあがっています
また災害や迷子の際に役立つペットプロフの登録や、イベントの掲載など、ペットを飼っている人向けのコンテンツが充実しています。

ただ、特に携帯で閲覧する場合、広告表示の回数が多いため見にくく感じるかもしれません。
でも少しだけ考えてほしいのです。
里親募集という非営利の活動について、これだけ大きなサイトを運営管理するのは人件費もかかるし大変なコストがかかると思います。
だから会員費や広告収入くらいの利益がないと、とてもじゃないけど運営できないと思うのです。
そう考えると、毎回出てくる広告も仕方ないかなと思えてきます。

ちなみにサイトのほかに、アプリもあります。(iOSで確認 /2021年2月現在)

(2)OMUSUBI


特別大きな里親募集サイトではないでのすが、たまたま知り合いから聞いて興味を持ったのが知ったきっかけで、好きになったサイトです。
OMUSUBIを運営している(株)シロップは、里親募集サイト以外にも「ペトコト」というペットライフメディアも運営しています。
出会いの場の提供のみで終わらせず、その後もサポートできるような情報を提供する、ペットと飼い主の生活を包括的にサポートする運営方針が素敵だなと思っています。

サイト自体は、里親募集に特化しておりペットのおうちに比べてシンプル、誰でも使いやすい・見やすいのが特徴です。
「マッチングサイト」と謳っているだけあり、満足度の高いマッチングを実現するために、審査を通過した保護団体のみが里親募集をできる仕組みになっています。

検索機能はあまりなく、譲渡可能地域などは本人の紹介ページで確認できます。
広告表示は、ペットのおうちに比べると少ないですが、ある程度あります。
現時点ではアプリはありません。(iOSで確認 /2021年2月現在)

【2】保護猫・保護犬カフェに会いにいく

〈メリット〉
・サイトの比ではないが、一度に数十匹の犬猫に会うことができる
実際に触れ合って判断できる
スタッフの話を聞くことで、生活のイメージがつきやすい

〈デメリット〉
・入店時にお金がかかる
・コロナ禍でお店に出向きにくい
・行ったら必ず譲渡を受けないといけない雰囲気になるのは面倒

私自身普段から保護猫カフェでボランティアをしているので、メリットしか浮かばず、デメリットは想像で書きました。
ちなみに入場料は、そのほとんどが猫たちの医療費や食費になる場合が多いです。

昨今のコロナ禍では、保護カフェに限らず外出は控えがちかと思います。
しかし人間界がコロナ禍だろうがなかろうが、次から次へと傷ついた犬猫たちは保護され、新しい家族を探しています。
特に猫は集団行動が苦手なので、そんな猫たちのためにも、嫌でも他猫と共存必須なカフェはさっさと卒業して、永遠の家族に出逢うことをスタッフは皆願っています。

また、コロナ禍に陥るよりも前から、保護カフェ(に限らず保護団体の多く)は命を扱う場として除菌を徹底しています。私の通っているカフェも、万が一の感染予防のため靴下必須で足裏はスプレー除菌、手洗いの徹底等、絶対に菌が持ち込まれたり蔓延したりすることのないよう注意を払っています。それは猫たちの命を守るためでもありますが、人間を守るためでもあるのです。

そして最近では三密を防ぐため、完全予約制に変更、空気循環と加湿をして、猫も人間も安全である空間作りをしています。
なのでしっかり対策が確認できる保護カフェであれば、安心して犬猫に会いに行ってあげてほしいです。

参考までに、私がボランティアしている保護猫カフェを紹介させてください!

ネコリパブリック


ネコリパの保護猫カフェは日本全国に直営店3店舗、フレンドリーシップ店3店舗、共同運営店1店舗があり、約120匹の保護猫たちが暮らしています。

純粋に猫カフェとして利用するお客様もいらっしゃいますので、必ず飼わねばならないなんて気負いせず、まずは保護猫たちとの触れ合いを目的に気軽に来店してくださると嬉しいです。

ネコリパは「人間よりも猫様の方が相当偉い国」と言うユニークなコンセプトの団体です。
2022年2月22日までに日本の行政による猫の殺処分をゼロにすることを目標として掲げています。
そのために保護猫カフェの運営以外にもグッズ販売・イベント・飲食・アパレル・不動産など多岐に渡る事業を行っており、保護猫活動を"ビジネスとして自走できる"ものにしようとしています。

私はこの"ビジネスとして自走化"させることが、保護業界においてとても大切だと思っています。
現在多くの方が、我が身を削りながら無償で必死に保護活動をしてくださっています。その中には多額な医療費や食費を寄付に頼りながら活動されている方もいらっしゃいます。
高すぎる医療費を前に、諦めなければいけない命がある。
それを解決するには、活動をマネタイズする仕組みが必要だと思うのです。
でもそのためには、そういった良心に漬け込む犯罪や詐欺にも耐えうる確固としたシステムが必要です。

この難題解決のため、実現に向けて日々活動しているネコリパの存在を知った時に、「私もネコリパの手助けがしたい!絶対学ぶことが多くある!」と思ってボランティアに即応募したのを覚えています。

【3】譲渡会・里親会に参加する


〈メリット〉

・実際に触れ合って判断できる
・スタッフの話を聞くことで、生活のイメージがつきやすい
一匹一匹について丁寧に知れる

〈デメリット〉
・コロナ禍でイベント中止する場合も
目的がはっきりしている場所のため参加ハードルが高い

譲渡会のメリットは、なんと言っても丁寧に一匹一匹を知ることができるところだと思います。
一度に会える量はネットやカフェのように多くない場合もありますが、その分じっくり一匹と向き合うことができます。
しかし、里親になるという目的がはっきりしているだけに参加ハードルが高いのも事実だと思います。

ネットでも保護カフェでも譲渡会でも、譲渡を受けたい場合は最終的には保護主さんとの面談が必須なので、あとは探し方の好みだと思います。
写真や動画や紹介文など限られた情報の中での判断になるとしても、まずは自分の判断で選びたいならネットが向いていますし、どういう子が自分に合っているかわからず保護主の意見を聞きたいなら、保護カフェや譲渡会が向いています。

【4】そのほか

こういった方法もあるということで、簡単に紹介させてください。

(1)野良で生きられそうにない犬猫を保護する
近隣にいる野良が子供を産んだ/具合が悪そう等がきっかけでおうちに迎えるケースです。

(2)保健所から直接譲渡を受ける
里親会ではなく直接保健所に出向くパターンです。

(3)ペットショップから保護犬を譲渡する
まだ実施店舗が多くはないのですが、ペットショップが店舗内で保護犬保護猫を扱っている場合もあります。
大手の人気ペットショップであるイオンペットやペッツファーストも、一部店舗で里親募集を開始しています。



譲渡が購入のように簡単ではない理由


ペットショップで犬猫を購入するのに比べると、里親制度はやや手間がかかります。
ほとんどの保護団体は譲渡ルールを持っています。

例えば里親希望者へは、本人の年齢・職業・家族構成・先住犬猫の有無などの基本的なヒアリングだけでなく、自宅の間取りや内装の確認までお願いする場合もあります。写真で確認することもあれば、実際に出向くこともあります。
また、トライアル中はこまめな連絡もお願いしています。

なんでこんなにうるさいの?ペットショップならすぐに買えるのに…と思いませんか?
でもこれには理由があります。
対団体であっても対個人であっても、こういったやりとりの中でモヤっとしないために以下のことを知っておくことが重要です。

■繰り返さないため
環境が変わったことでトイレを覚えない、無駄吠えする、部屋を散らかす…
自分にアレルギーが出た、外出が増えて世話ができない…
そういった理由で、家族にした犬猫を再び捨てる飼い主がいます。
安易に譲渡した結果、一度辛い思いをしてきた犬猫に、また同じ経験をさせてしまうことになるのです。それは保護した側からすれば絶対に起こしたくない悲劇です。
そのため、多少面倒であっても事前に入念なすり合わせを行います。

■里親詐欺を見破るため
里親を装って犬猫を無料も同然で引き取り、虐待したり、転売して稼ぐ悪質な人間がいます。
そういう人間は飼うつもりがないので、家の中を見られたり、その子が健やかに生きるために必要な医療費さえ支払うのを嫌がる傾向にあります。
悪質かどうかを見破るためにも、しつこいくらいの確認が必要なのです。


そしてこれはペットショップでも同じですが、犬猫を渡す側が病気を隠して譲渡を済ませるなど、結果として気持ちよくない里親募集の例も残念ながら存在します。
気持ちよく里親になるためには、譲渡前に保護主と入念なコミュニケーションが必要なのは間違いないです。

里親ならではの良さ

最後に里親ならではの良さをお伝えさせてください!

ストーリーを知ることができる
保護主は、保護した犬猫の悲しい生い立ちを誰よりも知っています。
先日も私の通う保護猫カフェに、多頭飼育崩壊から救出された猫が保護されてきました。
そんなに広くはない空間にぎゅうぎゅうに猫が押し込められ、扉を開けたらドバッと猫が溢れ出たそうです。何十匹もの遺体が見つかる中、その子はどうにか生き延びて保護されました。
飼い主に悪気があったのかどうかは分かりませんが、猫にとってはとても過酷な環境だったと思います。
それでも人懐こくすり寄って甘えてくる姿を見ると、本当に切なく、幸せになってほしいと心から思います。
一匹一匹のストーリーを知ることで、家族として一つの命を迎えることの責任や重みを実感することができます。

■手厚いフォローが受けられる
保護主は、保護した犬猫のストーリーを知っているからこそ、二度と同じ境遇にさせることのないよう、団体は細かなルールを設けて譲渡前に入念な確認を行いますし、譲渡後も手厚くフォローしてくれます。

この譲渡後の手厚いフォローこそ、ペットショップになくて里親制度にあるものだと思います。
特に初めてペットを飼う人からしたら、トイレの覚えさせ方、正しいしつけの方法、どんなご飯がいいのか、病気のサイン等、わからないことが多いですよね。
多くの保護団体は、毎日のお世話で一匹一匹の性格まで理解している場合が多いですし、数多くの犬猫を卒業させているので、ペットの飼育知識が豊富です。
一匹一匹に寄り添ったフォローがしてもらえるのは、里親制度ならではだと思います。


#が発信したいこと


これまで
#ペットショップに行く前に
の真意を探るベく、日本の犬猫が置かれている環境についてお話しました。

#をつける一人一人の真意を正確に理解して説明することはできないけれど、#をつける人々の気持ちの中には、これまでお話してきた内容があると思います。


ペットショップに行く前に、

①ペットビジネスの全体像まで理解してほしい

②流通過程で苦しむ動物の存在を知ってほしい

③野良で頑張る犬猫の存在を知ってほしい

④里親になるという選択肢についても考えてほしい



こういったことに目を向けていく中で、自分が少しでもおかしいと感じたことには安易に賛同しないで、自身で考えて行動してほしいということなのだと思います。



一人でも多くの方が保護動物に興味を持ち、一匹でも多くの保護動物が幸せになることを願って止みません。


本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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