心から大好きな2人へ

こんにちは。花巻です。
今日は私の推しについてのお話をさせてください。

つい先日、大好きなコンビが解散しました。1人は芸人を辞めてしまうそうです。

お笑い芸人だから、最後は笑って終われるように、そう話していました。
最後の単独ライブ、とっても面白かったです。
とっても面白かったのに、私は涙が止まりませんでした。止められませんでした。
最後は笑って送り出したい、泣き顔なんか見せたら困るだろう、泣きやめ、泣きやめ。
ずっと心ではそう思ってたのに私は沢山泣いてしまいました。
泣きたくなかったのに「この2人の漫才が見れるのは今日で最後」そう思ったら、我慢できませんでした。

私が2人に出会ったのはたったの半年前。
辛いことが重なり気が滅入っていた私は初めて専門の授業をサボって遊びに行った日に、たまたま足を運んだ場所で2人の漫才を拝見しました。
辛かったはずなのに気づいたらたくさん笑っていて、幸せな気持ちで帰りました。
そこから私はお笑いにハマりライブに足を運ぶようになりました。
最初に見た時、お名前が覚えられず調べるすべもなく、ただ覚えていたのはやっていたネタの内容だけ。
しばらくして同じ劇場に行った時にたまたま2人を見つけて、必死に名前をメモして「帰ったらSNSを探そう」なんて思いながらネタを見て、ライブが終わり劇場の外に出たら、
単独ライブのチケットを手売りしている2人がいました。
「ありがとうございました!よかったら僕らの単独のチケット買ってくれませんか!?」
関西のイントネーション混じりで、帰るお客さん全員に声をかけていました。
そんな2人を私はスルーして帰ることが出来ず「とっても面白かったです!」と声をかけました。
すると2人は「ありがとうございます!」と元気いっぱいに屈託のない笑顔を向けてくれた。
「よかったら僕達の単独ライブ来てくれませんか?もっとおもろいネタやるんで!後悔は絶対にさせません!」
自信満々に彼らは私に言い切りました。
私は軽い気持ちで行ってみようかな、とチケットを買いました。

単独ライブのチケットを買ったは良いものの、お笑いのライブにまだまだ行きなれていなかった私は、とにかく単独ライブの前までにお笑いに慣れたいなぁと思い、そこから単独ライブまでの1ヶ月間片っ端から2人の出るライブや事務所ライブ、他の芸人さんのライブにも足を運びました。
気づいたら私は2人の漫才が大好きになっていました。それどころか、お笑いそのものが大好きになっていました。

そんなこんなで単独ライブ当日を迎え、劇場に行くと、普段は3割程度しか埋まっていない劇場が満席になっていました。
それまでの間、2人が必死に手売りをしたり、SNSや動画配信などで告知をしたり、事務所ライブのエンディングなどでやる告知のためのネタを用意したり、
たくさんの努力をしていたのを知っていたので大勢のお客さんを見て私はなんだか嬉しくなりました。
単独ライブは最高でした。
見たことあるネタから新ネタまで盛りだくさんでとっても面白かったです。

その後もたくさん、劇場に通いました。
しかし、幸せは長くは続きませんでした。
ある日「事務所の定期ライブへの出演を辞める」という報告がSNSに上がりました。
事務所ライブに出なくなるということは2人の出演するライブ数が減るということでした。
他の芸人さんの主催ライブや寄席には出演するとのことだったので、ネタを見られなくなるわけではない、と思っていましたが嫌な予感がしていました。

それから1ヶ月後、2人のSNSにある1本の動画が投稿されました。
あ、これはきっと解散の報告だろう。と察した私はその動画を見ることが出来ず怖くてスマホの電源を落としてその日は眠りました。

次の日、スマホに電源を入れるとファン仲間からメッセージが来ていました。
「動画見た?」
まだ見てない、と返すと「今すぐ見て」と急かされました。
私は意を決して動画を見ました。
そこには、解散の旨を伝えるために作られた替え歌のミュージックビデオが流れ始めました。
片方の人が歌っていたのですが、音が見事に全部外れていて思わず笑ってしまいました。
悲しいはずなのに、涙なんて1ミリも出ませんでした。

その動画の後に投稿されたつぶやきには、最後のライブの告知がありました。なにがなんでもその日は行こう、と決めてチケットをとりました。

だんだんと最後のライブの日が近づいて来ましたが、私は2人が解散するなんて全く信じられませんでした。
険悪なムードもなく、普段通り楽しそうに舞台上で漫才をする2人をただ笑いながら見ていました。

そうして実感がわかないまま、最後のライブの日を迎えました。
最後の単独ライブも、劇場はやっぱり満席でした。顔なじみの面々や見なれない方々、本当に本当にたくさんのお客さんでいっぱいでした。
2人はいろんな人に愛されていたんだな、と改めて分かってとても嬉しかったです。

ライブ中はただただ面白くてずーっと笑っていて、いよいよネタも終わりライブがエンディングへと向かいました。
私はなんだかその瞬間、急に寂しくなってしまい、涙がじんわりと込み上げてきました。
2人がお互いに手紙を読み合う、という場面で2人は清々しい表情で向かい合って微笑んでいました。
その顔はまるで、「やりきった」という表情をしていて、私はますます泣いてしまいました。
芸人を辞める方が「僕はこんなに愛されて幸せです。後悔なんてしてません。」と言いました。
普通ならここで、よかった、と安堵して泣く場面でしょうが、
この言葉が私はとても悔しかったです。
この2人ならもっと面白い漫才ができただろうに、もっと売れることができただろうに、もっと2人を応援してあげられたはずなのに、もっともっと愛されて、もっともっと幸せになれたはずなのに。
私の頭にはそんな言葉達がよぎりました。
しかし、そんな私の感情を置き去りにしてエンディングも終わり、暗転しました。

これで終わりなんだ、そんな喪失感に駆られていると、後ろから「アンコール!アンコール!」という声が広がりました。
私も「アンコール!」と必死に叫びました。
でも、1度声を発したらそこからとめどなく涙が溢れてきてしまって、声が出ませんでした。

しばらくして2人が出てきて、最後のネタがはじまりました。
「ああ、終わっちゃう。これで最後。これが終わったらもう一生2人の漫才は見ることができない。」
そう思うと涙を抑えることができませんでした。
最後のネタは泣いていたのか笑っていたのかもう分かりませんでした。
とにかく顔をぐちゃぐちゃにしながら見ていました。

ライブが終わって、劇場ではたくさんのお客さん達が名残惜しそうにその場に残りグッズの購入や写真の順番待ちをしていました。
私は一緒に来ていた子と、他のお客さんと笑顔で写真を撮る2人を横目にグッズだけ買って劇場を出ました。
泣いている姿を2人に見せたくなかったから。2人の前で泣いて迷惑をかけたくなかったから。

私と友人はライブが終わって劇場を出た後も30分以上泣いていました。
よく一緒に出待ちをした劇場の前の壁沿いで感想を話そうとしてもうまく言葉にならず時折嗚咽を漏らしながら友人とずっと泣いていました。

自販機で暖かい飲み物を買ってようやく落ち着いた頃に私と友人は別々に帰りました。
私は家について今までに撮ってもらった写真やグッズを見返しながら本当に終わってしまったんだ、と寂しくなって部屋でまた泣いていました。

私は自分がこんなに2人の漫才師を好きだったなんて思ってもみませんでした。
ずっと「自分はまだまだにわかだから」と笑って話していたけれど、こんなにも、こんなにもファンになっていたなんて。

自分は軽い気持ちで応援してるだけだから、と遠慮してTシャツを買わなかったこと、チェキを撮ってもらわなかったこと、サインを書いてもらわなかったこと、思い返せばたくさんの心残りがありました。
どうしてもっとちゃんと「応援してます」って伝えてこなかったんだろう、と。

これを読んでいるみなさん、
こんなことたくさんの人が言っていると思いますが、

推しがいるなら、好きがあるなら、
人目を気にせずたくさん応援してあげてください。
にわかだから、と遠慮せず「好き」をちゃんと伝えてください。

みなさんが応援してるものは永遠じゃありません。
だから絶対に後悔しないでください。
私みたいにならないように。


最後に、大好きな2人の漫才師さんへ
本当に長い間お疲れ様でした。
私は2人の漫才が大好きです。
もしもまた、「漫才やってみようかな」という気になったら戻ってきてください。
でも、新しい道で幸せなら絶対に戻ってこないでください。
これからもずっと応援してます。
たくさんの笑顔をくれてありがとうございました。

よろしければサポートお願いします。サポートしてくださった方に後悔は絶対にさせません。進化する私を見てください。