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私は高校に行くのをやめた。後編

前回の続きです。前編を読んでいない方は前編から読むことをオススメします。

高3の7月、夏休みに入ったことをきっかけに学校が嫌になった私は夏休みが終わったらどうしよう。そんな不安にかられながら日々を過ごしていました。
両親には迷惑をかけたくないし、なによりも叱られるのが嫌で相談もできませんでした。

夏休み中はひたすらアルバイトをしてお金を貯めて、学校のことを考えずに済むように忙しい自分を必死に演じました。
働いている時は、不安を忘れられるし一緒に働くスタッフが私を頼りにしてくれるのがとてもここちよくて、楽しかったです。

楽しいバイト三昧の夏休みがあけ、学校がはじまりました。
親には何も言えないまま、始業式の日は学校に行きました。
学校に行くと、担任からは冷たい目で見られクラスメイトからは「夏期講習も来ないくせに始業式はくるんだ」と陰口を叩かれました。
が、あまりにも理不尽な対応にだんだんとクラス全員に腹が立ってきて、
「私の存在ごときで士気が下がるなんて、お前らの大学行きたいって気持ちそんなもんなんだ」と鼻で笑いながら全然関係ない隣の男子に言いました。それを聞いてた担任にめちゃめちゃ怒られました。
でも、中二病をこじらせていた私に怖いものなどありませんでした。こんな低レベルな奴らと関わってたら脳みそ腐っちゃうから学校に行くのを辞めよう、と決めました。

次の日、私は朝学校に出かけたフリをして、(怒られるのは怖かったので、)電話で学校に欠席すると伝え、1人でカラオケに行きました。
2時間くらい経ち、外に出るとすぐさま警察に呼び止められました。
「君、高校生だよね?学校は?」
私は「テスト終わりで…」と誤魔化すと、
「テスト終わりに1人でカラオケなんてする?普通、友達とくるでしょ。」と言われたので、
「私、友達いないんで」と言ったら悲しそうな顔で励まされ
「テスト終わりでも制服で遊ぶと危ないから着替えてから遊びなさい」と優しく注意されました。
仕方なく私は近くのマックに場所を移しそこで4時間くらいポテトを食べ続けました。太りました。

そんなこんなで1週間ほど学校を休むと、とうとう親に連絡が入り、私がサボっていたことがバレました。
親から怒られると思っていた私は必死に言い訳を考えていましたが、親からは「卒業さえしてくれればなんでもいい」という意外な言葉が返ってきました。
きっと、私の異変に気づいた母が気遣ってくれた一言なんだと思います。
しかし、当時の私は母親にも見放されたと思い込み、ますますイラつきました。
そこからは週に3回はサボり、週2で学校に行き授業全部寝て帰る、というクソみてぇな毎日を送っていました。
サボる日はバイトに入ったり、私服でフラフラ散歩したり、ある時は授業が終わったあとに引退した部活だけ顔を出すという意味の分からない行動もとりました。完全に学校を舐め腐ってました。

11月頃、担任に呼び出されました。
出席日数は足りていたし、成績も取れていたので、退学はないだろうけど、怖いな。なんて思いながら進路指導室に入ると、
担任が偉そうに腕と足を組み
「最近休みが多いな。理由はなんだ。」と聞いてきました。
「私がいると士気が下がると言われたので、いない方が良いと思って休んでます。」と正直に答えました。
すると「お前がサボることで周りの人にやる気ないのがうつったらどうするんだ。」と前とは逆の理論で怒られました。
意味がわからなすぎて私は笑ってしまいました。
「なにがおかしいんだ!」と怒鳴られてめちゃくちゃ怖かったので、
「頭ですかね」と言ったらもっと怒られました。

この頃から授業内容も完全にセンター対策や自習などになり行く意味がなくなったので全く行かなくなりました。
そして貯めたお金で再び年パスを買ってディズニーに行きまくりました。
自分でもダメ人間だな、終わってんなとか思いながらも、1度堕落してしまったらもう元には戻れなくなっていました。

ディズニーではひたすらビーバーブラザーズのカヌー探険に乗ってカヌーを漕いでいました。冬でも寒くて凍え死にそうになりながら漕いでました。おかげで痩せました。
そんなディズニー三昧な日々を送っていた時、ディズニーを通じて知り合った年上の男性から3度目ましてくらいの時にお説教されました。
「高校に行ってない人なんてろくな人間になれない。」「大学に行かないなんてありえない。」「専門行ったところで大卒には勝てない。」などなど、散々な言われようでした。
この一件があり、一時期私は年上の男がマジで嫌いになりました。

しばらくこの言葉がのしかかり沈んでいましたが、時間が経てば経つほど、よく知らねぇ他人に説教されたことにムカついてきました。
私の好きにさせろよ。お前にとやかく言われる筋合いはない、と前向きになれました。

あたしが学校に行きたければ学校に行けばいいし、ディズニーに行きたければディズニーに行けばいい。
たったそれだけのことだ。

それに気づくとなぜだかすごく学校に行きたくなりました。
センター試験が終わってすぐ、受験組がピリピリするムードの中、本来は自由登校なので行く必要のない中、意気揚々と学校に行きました。担任からは「関係ないやつが来んなよ。」みたいなことを言われましたが、それすらも愛おしく感じました。
絶対にみんな私にムカついたと思いますが、私はもっとムカつかせたかったので学校に行きました。

しばらく何食わぬ顔で学校に行くと、周りの人間達は私のことを一切気にしなくなりました。受験で切羽詰まっていたのもあるでしょうが、
意外とみんな他人に興味が無いんだな、と思いました。
案外そんなもんなのか、気にしてた自分がバカみたいだなぁとか思いながら最後の高校生活を楽しみました。

そんなこんなで3月、私は無事卒業しました。
卒業式、涙は1ミリも出ませんでした。
卒アルも部活の友達だけメッセージを貰い、担任にも挨拶をせず、クラスの人間達ともほとんど会話せず卒業式の日は1人でさっさと帰りました。式が終わってすぐ帰ったので知らなかったのですが、私が帰ったあと一応ホームルームみたいなのをやってたようで、クラスLINEに「みんなありがとう」みたいな薄ら寒いメッセージとともに写真が大量に流れ、大盛り上がりする中クラスLINEを退会しました。
そのあと学級委員?の子から「卒業式の打ち上げやるけど来る?」とLINEが来ましたが行くわけねぇだろバカ、と思いながら笑顔のスタンプだけ送り返しました。
私の高校生活はこうして幕を閉じました。

私は高校に行かなかった高校生時代を送りましたが、辛かったことよりも楽しかったことがたくさんありました。後悔は全くしていませんし、あのまま学校に通い続けていたらきっと今の私にはなれなかったし、
高校時代のことをあらためて思い返して書き残そうなんて思わなかったでしょう。
それに、今ではあの時のバカにされた気持ちを、夢をけなされた屈辱を、絶対に忘れずにガソリンにして突っ走ってやろうと思っています。

今は更生してなんとか元気に生きています。
意外と自分勝手に生きてみても、人生っていうのはうまく回るもんだな、と思いました。
まだたった20年ぽっちしか生きていない私が言うのもなんですが。笑

先程も書きましたが、他人に陰口叩かれようが嫌われようが、こちらが普通にしていればそのうちみんな興味をなくします。
だから、もっと人に迷惑をかけない程度に自分勝手に生きてみませんか。

私の話を読んで少しでも前向きになれた人がいたら嬉しいです。

長々と失礼致しました。
それでは、またね。

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