裸で飛び込め

これはサウナの話です。

土曜は友達のお姉さんのライブを見に
フィスカルスという村へ行き、そんな野外夏フェスの最中に
はじめてのサウナ。

さっきまで狂ったようにハルモニウムを弾いていた
かっこいい赤毛の彼とも
つぎの瞬間にはまっぱだかで会話をしているとは

思いもよらぬできごと。
それがサウナ。

そしてどうみても茶色いけれど

小雨の寒い日に
湖に全裸で飛び込む。泳ぐわたしも泳ぐ。

それがサウナ。

サウナの中は暑くて暗くて
小さな窓からほんの一筋の外の光が差し込んで

四つんばいで殿方同士が
白樺の葉っぱの束で背中を叩いていたり

だれかが歌いだすと
みんなも一緒に声を合わせて歌いだしたり
そんな暗闇

それがサウナ。

真っ裸になったところで
ほんとは何もわかりはしない。

ほんとに何かが知りたいならば。
そんなことがよくわかった

私はだからこれからもサウナに通わなければならないわ。

2008-06 -16