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酉の市

手書きで春を待つ ことのはじめや酉の市

やっとこの時期らしい寒さになりました。冷たい風が薄着の中をすりぬけるのを感じながら、昨日は浅草にある鷲(おおとり)神社の酉の市へ。

一般に「おとりさま」と親しまれる鷲神社は開運の神様とされ、11月の酉の日、神社境内とその周辺には縁起熊手をもとめる多くの人で賑わいます。

毎年お世話になっている、よし田さんの熊手は、正月明けの竹割から始まり、一年をかけてすべて手書きで作られていると聞きます。

熊手を迎えるお客様の「家内安全」「商売繁盛」を願って手作りする、職人さんの労をねぎらいながら、また店先で打っていただく手締めをこの一年の心の拠りどころに、飾らせていただくのが毎年の欠かさぬ習慣です。

宝船熊手 よし田

今はあまり聞きませんが、昔は熊手を買う際に、熊手商店とお客とのあいだで駆け引き(値切り)があったとか。とはいえ値切った分だけ「ご祝儀」として店においてくるのが粋な買い方だったともいいますから、それもまた下町情緒のにじむ話です。

しかし昨夜は久々の人出に酔いました。それでも酉の市の雰囲気には、何とも言いえぬ喜びがあり、足は向くから不思議です。町中でにぎわう露店をくぐりながら、人波に漂う熊手をみつけては、今年もここまできたかと噛みしめるのも、毎度のとおり。

そして今年も、どうかこの一年も大事なく安全に過ごしていけますようにと、思い願って歩きました。誰においてもそうでありますように。今日もいちりんあなたにどうぞ。

キンカン花言葉「感謝」

キンカンの実


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