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在宅に対する思い

こんにちは、PTのsakikoです。
いまは訪問診療のサポートをするという働き方をしています。
ちょっとイレギュラーな働き方かなと思います。
新卒で大学病院に勤めてから、初の転職で1年前から現職です。
今回はその過程を書いてみようかなと。

前回も書いたかもですが、大学病院には本当に色んな方がいらっしゃいました。
聞き慣れない言葉かと思いますが、三次救急という役割の病院でした。


救急で対応できる病院は一次、二次、三次と分かれていて三次が最も重症度の高い方が搬送されてきます。
ざっくりというと、生きるか死ぬか、みたいな場面が多いです。
そのため、第一の目的は生きること、そして治療がある程度落ち着くと、次に運ばれてくる人のためにも退院しないといけないのです。
集中して治療をする場所なので、そこでしかできない治療が終わったら、退院か転院というように進んでいきます。

そのため、意識がない人が動けなくならないようなリハビリを提供することもありました。
ようやく体調が落ち着いてきて、いよいよリハビリのやりどき!ってなると大抵退院か転院していきます。
もちろん病気によっても違いますし、家庭環境によっても違う部分がありますが、大概はそんな流れが多かったです。

退院か転院か、と書きましたが、それはどうやって判別するのか。
そこで医師からリハビリスタッフが聞かれるのが
「この人帰れます?」
という言葉。

退院となると家で動けないといけない、歩ける、食べれる、排泄できる、できないならそれをサポートできそうな環境やサービスがあるか、など
多様な要因を考慮して、帰れそうかな、を考えます

あとこれくらいの期間があればできそう、できるけどまたすぐ悪くなってしまうかも、もっとよくなるからリハビリ病院に行ったほうが良さそう、など転帰先を話し合います
そしてベストな答えを考えますが、やはりその通りにいくことばかりではありません

本当はリハビリ転院がいいけどお金とか病名とか色んな制約でできない人もいます、
この人、この状態で本当に帰るの?なんて人もたくさんいました
でも大学病院という三次救急病院では命を助けるために病床を空けないといけないのも重要
大変そうだけど、こうやって環境調整すれば…なんとか…帰れるかも
というところで帰る方が一定数いました

私たちは病院でしか勤務していないので、その先が見えません
外来に来た時に偶然会えた方にはお家での様子を聞いたりして、思ったよりもよくなって過ごしてる方もいれば、想像通りなかなか大変に過ごしている方もいて
また入院期間という限られた期間しかお手伝いできないので、その人の生活がどうなるか、という手前の退院がゴールになってるなってことに気付いて、
本当にこれしかやれることはないのかな?ってモヤモヤしたり…
そんな思いから在宅での生活を知りたいな、サポートしたいなという気持ちが芽生え始めました

初の転職と書きましたが、実は間でちらっとだけ在宅の現場を体験させてもらったことがあり。
患者さん宅という完全にこちらがアウェーな環境でリハビリを提供することや、生活の中でその人に必要なことを提供する、ということを経験できたことで、やはり私が携わりたいのはここだなと、実感することができたという経緯もあります

そして在宅で働き始めた今、やはり役割分担の必要性を改めて感じて、私が病院時代にやっていたことは決して不足していたわけではなく、その場面でやれる最善をやっていて、退院後は違うチームにバトンを渡しているということだから、それでよかったんだと、思えるようになりました。
当時は自分のや立ち位置にモヤモヤしていたので、こうやって離れてみることで色々と気持ちを整理することができたのでよかったなと感じています

病院で求められること、やれること、やれないこと
在宅で求められること、やれること、やれないこと
どっちがいい、悪いではなくて
違いを知ることでうまく使い分けることができたら、みんなにとっていい結果になるんだろうなーと感じています
ここでいうみんなは、患者さん自身や家族もそうですが、医療者側や自治体や国など、本当にみんな
そのみんなが恩恵を受けることができるように、PTという医療の中では一部に過ぎないですが、そんな視点からお伝えできることを発信していきたいなと考えております

うーん・・・
ちょっと自分の思いをひたすら吐き出す形になってしまい、あまり参考にならないかもしれないですが・・・
今回はひとまずここで。
読んでいただき、ありがとうございました!

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